河原直孝

河原直孝（かわはら なおたか）

河原直孝は、1873年（明治6年）11月5日に石川県金沢市で生まれ、1945年（昭和20年）7月2日に没した、大正から昭和時代前期にかけての政治家、実業家です。北海道小樽市長を務めました。

生い立ちと教育

河原直孝は、河原一郎の長男として生まれました。1897年（明治30年）7月には第四高等学校大学予科第一部を修了し、1903年（明治36年）には東京帝国大学法科大学政治科を卒業しました。その後、1905年（明治38年）4月には北海道庁立小樽中学校（現在の北海道小樽潮陵高等学校）で嘱託教員となりました。

実業家としての活動

教職を離れた後、河原直孝は実業界に転身し、その才能を発揮します。小樽電気、北海道精米、小樽電燈などの取締役を歴任し、小樽商業会議所議員や小樽区会議員としても活動しました。1922年（大正11年）には小樽市会議員に就任し、同時に同議長も兼任しました。

さらに、北海道桐材、小樽荷札印刷、北海製氷、北海道無煙炭鉱、北海道土木建築、札幌温泉土地、北海水力電気といった多岐にわたる企業の社長を務めました。また、小樽商工会議所の会頭としてもその手腕を発揮しました。

小樽市長としての活躍

1938年（昭和13年）4月5日、河原直孝は推挙を受けて小樽市長に就任しました。市長として、小樽市の発展に尽力し、1945年（昭和20年）5月までその職を務め上げました。退任後の同年7月に死去しました。

親族

河原直孝の親族には、以下のような人物がいます。

弟：河原馨（明治運送、富国火災海上保険各取締役）
長男：河原直一郎（詩人、随筆家）


河原直孝は、教育者から実業家、そして政治家へと転身し、それぞれの分野で大きな足跡を残しました。特に小樽市においては、その発展に大きく貢献した人物として、後世に語り継がれています。

参考文献

帝国自治協会 著『全国市長銘鑑 : 自治制実施五十周年記念』帝国自治協会、1938年。
帝国秘密探偵社 編『大衆人事録 第14版 北海道・奥羽・関東・中部篇』帝国秘密探偵社、1943年。
人事興信所『人事興信録 第4版』人事興信所、1915年。
人事興信所『人事興信録 第8版』人事興信所、1928年。

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