河合滋

河合滋（かわい しげる）

河合滋は、1922年7月28日に静岡県浜名郡舞阪町（現在の浜松市）で生まれ、2006年8月20日に84歳で亡くなった日本の実業家です。河合楽器製作所の二代目社長・会長として、同社の発展に大きく貢献しました。創業者である河合小市は岳父、三代目社長の河合弘隆は実子にあたります。

人物

河合滋は、河合楽器製作所だけでなく、国内外の関連会社や団体の要職を歴任しました。カワイアメリカコーポレーションやカワイヨーロッパの社長、河合楽器サービスセンターなどの会長を務めたほか、全日本社会人体操競技連盟や浜松市体育協会など、スポーツ振興にも尽力しました。また、浜松商工会議所会頭や経済団体連合会評議員など、経済界でも活躍しました。

河合滋の功績を最も象徴するのは、カワイ製グランドピアノの最高級シリーズである「Shigeru Kawai」ブランドです。このブランドは、彼の名前に由来しており、その品質の高さは世界的に認められています。また、河合楽器製作所は、河合滋を記念し、2017年から毎年「Shigeru Kawai 国際ピアノコンクール」を開催しています。

さらに、新幹線浜松駅構内には、河合滋を記念した展示ブースが設置されており、彼の功績を偲ぶことができます。

略歴

1922年（大正11年）：静岡県舞阪町にて、江間仙吉の五男として誕生。
旧制浜松中学校（現・静岡県立浜松北高等学校）卒業。
1944年（昭和19年）：陸軍士官学校卒業。
1946年（昭和21年）：河合小市の次女・まさ子と結婚し、河合家に婿入り。河合楽器製作所に入社。
1951年（昭和26年）：河合楽器製作所代表取締役に就任。
1952年（昭和27年）：河合楽器製作所代表取締役専務に就任。
1965年（昭和40年）：河合楽器製作所代表取締役社長に就任。
1984年（昭和59年）：藍綬褒章を受章。
1987年（昭和62年）：河合楽器製作所代表取締役会長に就任。社長職と兼務。
2006年（平成18年）：心不全のため、浜松市の病院で死去。



河合滋は、卓越した経営手腕と音楽への深い愛情をもって、河合楽器製作所を世界的な企業へと成長させました。彼の遺した功績は、今日の音楽文化の発展に大きく貢献しています。

参考文献

交詢社 第69版 『日本紳士録』 1986年
カワイピアノの歴史

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