河渡宿

河渡宿（ごうどじゅく）

河渡宿は、中山道五十三次のうち、54番目に位置する宿場町です。美濃国方県郡河渡村（現在の岐阜県岐阜市河渡）にありました。加納宿と美江寺宿の間に位置し、旅人の中継地として機能していました。

長良川の渡し

加納宿から河渡宿へは、長良川を渡る必要がありました。1881年（明治14年）に河渡橋が架けられるまでは、「河渡の渡し」と呼ばれる渡し船が利用されていました。長良川は流れが速く、渡し船は旅人にとって重要な交通手段であり、同時に難所でもありました。

宿場の構成

河渡宿は、長良川右岸の堤防下に位置し、東町、中町、西町の三つの町で構成されていました。宿場の全長は三町（約330メートル）と比較的短い規模であり、「本陣は水谷治兵衛、問屋は久衛門、庄屋は水谷徳兵衛が務めていた」という記録が残っています。

宿場の概要（1843年時点）

幕府領
人口：272人
家数：64軒
本陣：1軒
脇本陣：なし
旅籠：24軒

史跡・見どころ

河渡宿には、歴史を物語る史跡がいくつか残っています。

観音堂（馬頭観音）: 馬頭観音を祀るお堂。
松下神社: 河渡宿一里塚跡の石碑があります。

美江寺宿までの史跡・見どころ

河渡宿から美江寺宿へ向かう道中にも、いくつかの史跡があります。

馬場地蔵道祖神
本田地蔵堂
本田代官所跡

隣の宿

中山道
* 加納宿 - 河渡宿 - 美江寺宿

河渡宿は、短いながらも中山道の宿場町として、人々の往来を支えていました。長良川の渡しや、宿場の構造など、当時の様子を偲ばせる史跡が残っています。

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