油布郁人

油布郁人（ゆふ いくと）氏は、1991年7月7日生まれ、大分県出身の元陸上競技選手です。専門は中・長距離種目であり、その卓越した能力で数々の記録を打ち立てました。大分東明高校、駒澤大学経営学部経営学科を卒業後、富士通陸上競技部に所属していましたが、現在は現役を引退しています。

人物・経歴

中学時代には卓球部に所属していましたが、高校に進学後、陸上競技に転向。その才能はすぐに開花し、世代のトップ選手として名を馳せました。高校時代には、1500m、5000m、10000mの三種目で同世代の日本人最高記録を保持。2009年のインターハイでは、1500mと5000mの二種目で日本人トップの成績を収め、その実力を全国に示しました。また、全国高校駅伝には3年連続で出場し、いずれの年でも区間順位一桁という素晴らしい走りを見せました。

高校卒業後は、駅伝の強豪として知られる駒澤大学に進学。大学4年間を通じて、出雲駅伝、全日本大学駅伝、箱根駅伝の三大駅伝全てに出場し、チームの勝利に貢献しました。特に、全日本大学駅伝では4年連続で3区を走り、4年連続で区間賞を獲得するという偉業を達成。そのうち、1年時と3年時には区間新記録を樹立しました。大学駅伝では、比較的距離の短い区間や、起伏が少ないスピードランナーが多く集まる区間を担当することが多く、そのスピードと持久力を活かして活躍しました。

トラック競技においても、高校時代に引き続き目覚ましい活躍を見せました。大学1年時には、アジアジュニア陸上競技選手権大会に日本代表として出場し、1500mで4位、5000mで2位入賞を果たしました。2年時には、第26回夏季ユニバーシアードの日本代表に選出され、5000mに出場。さらに4年時には、日本インカレ1500mで優勝を飾るなど、その実力は大学の舞台でも輝きを放ちました。

大学時代は、5000mや10000mといった長距離トラックや駅伝だけでなく、中距離種目である1500mでも優れた成績を収めました。卒業後は、日本選手権1500mで優勝経験のある村上康則氏や田中佳祐氏といった中距離選手も所属する富士通に入社。入社1年目の第98回日本選手権では1500mに出場し、6位入賞を果たしました。

主な戦績

駅伝成績

都道府県対抗男子駅伝

※いずれも大分県チームからの出場

全国高校駅伝

3年連続出場、区間順位一桁

大学三大駅伝

出雲駅伝、全日本大学駅伝、箱根駅伝全てに出場
全日本大学駅伝3区：4年連続区間賞(1年時、3年時には区間新記録)
箱根駅伝：2年時以外、すべて区間5位以内

全日本実業団駅伝

富士通所属時に出場


油布郁人氏は、高校時代から大学、実業団と陸上競技の第一線で活躍し、中長距離種目で数々の記録と記憶に残る走りを見せてくれました。彼の活躍は、多くの陸上ファンに感動と勇気を与え、今後の陸上界を担う選手たちに大きな影響を与えるでしょう。

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