泉山真奈美

泉山真奈美（いずみやま まなみ、1963年 - ）は、日本の音楽シーンにおいて、訳詞家、ブラックミュージックのライターとして重要な役割を果たしている人物です。彼女の活動は、アルバムの解説や訳詞を中心に、音楽雑誌や英語関係の語学誌への執筆、アーティスト取材、ラジオ番組の選曲、音楽ビデオやテレビ番組の字幕制作、映画の字幕監修、絵本の翻訳など、多岐にわたります。

青森県に生まれた泉山は、幼少の頃からFEN（現AFN）を聴いて育ち、音楽への深い関心を育みました。鶴見大学英文科在籍中に、音楽ライター／訳詞家／翻訳家としてデビューを果たし、洋楽ナンバーの訳詞や聞き取り、音楽雑誌や語学雑誌への寄稿、TV番組の字幕、映画の字幕監修、絵本の翻訳、CDの解説など、幅広い分野で才能を発揮しています。

特に、ヒップホップのジャンルにおける彼女の貢献は特筆に値します。原詩の直接的な意味に捉われず、文化的な背景を注釈に加えて意訳するという手法は、当時の日本の音楽シーンにおいて革新的でした。直訳では理解が難しいヒップホップの歌詞を、より深く、より正確に日本のリスナーに伝えることを可能にしました。

また、翻訳学校フェロー・アカデミーでは、通信講座（マスターコース「訳詞・音楽記事の翻訳」）や通学講座（「リリック英文法」）の講師を務め、後進の育成にも力を注いでいます。

彼女の著書には、『アフリカン・アメリカン スラング辞典』、『DROP THE BOMB!!』、『泉山真奈美の訳詞講座』、『エボニクスの英語』、『英詞を味わう 洋楽名曲クロニクル』などがあり、ブラックミュージックや英語、訳詞に関する深い知識と考察が盛り込まれています。共著としては、『ブラック・ミュージック入門』（河地依子・高見展と共著）があります。さらに、『やあ、ともだち!』、『オオカミおばさん たべちゃダメ!』、『ねこのエレメノピオ』などの翻訳絵本も手掛けており、幅広い読者層に支持されています。

泉山真奈美は、音楽と言葉の架け橋として、日本の音楽文化に多大な貢献をしてきた人物と言えるでしょう。

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