泰心寺

泰心寺は、岐阜県下呂市森に位置する臨済宗妙心寺派の寺院です。本尊は釈迦如来で、山号を瑞泉山と称します。この寺院は、かつて森水無八幡神社の別当寺としてその歴史を刻んできました。

歴史

泰心寺の起源は、文治5年（1189年）に大阪四天王寺から青面金剛を招来したことに遡ります。この時、寺はまだ創建されておらず、その後、建長元年（1249年）に玄海法印によって堂宇が建てられ、「万松山多福院」と名付けられました。その後、寺号は「待申庵」と改められます。

慶長12年（1607年）には、中呂禅昌寺五世の功叔宗輔によって中興され、寺は再興の機運を迎えました。さらに時を経て、享保20年（1735年）には「水泉山太心寺」と寺号を改称、その後現在の「泰心寺」へと改められました。このように、寺号は幾度か変遷を経て現在に至ります。

明治時代に入ると、神仏分離運動の影響を受け、泰心寺は大きな変化を経験します。それまで森水無八幡神社の境内にあった寺院は、この運動を機に、現在の場所へと移転することとなりました。この移転は、寺の歴史における大きな転換点であり、その後の寺のあり方に大きな影響を与えました。

その他

泰心寺は、その長い歴史の中で、地域の信仰の中心として、また、人々の心の拠り所として、重要な役割を果たしてきました。現在も、地域の人々によって大切に守られ、その歴史と文化を伝えています。

参考文献
岐阜県益田郡　『岐阜県益田郡誌』 p668-669　1937年
萩原町　『萩原町誌』 p1063-1068　1937年

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