洞泉寺 (美濃加茂市)

洞泉寺は、岐阜県美濃加茂市今泉に位置する曹洞宗の寺院で、青龍山と号します。本尊として釈迦如来を祀っており、中濃八十八ヶ所霊場の73番札所としても知られています。

寺の創建は、延享元年（1744年）9月に遡ります。関香積寺の6世である蔵海によって、洞泉庵として開かれました。地域の人々の信仰を集め、長く歴史を刻んできましたが、明治7年（1874年）には火災に見舞われ、伽藍が焼失するという大きな被害を受けました。

その後、大正12年（1923年）に、以前の場所から西に位置する現在の場所に移転しました。この移転により、新たな環境で再出発することとなりました。洞泉寺では、本尊の釈迦如来の他に、弘法大師と聖師観音も祀られており、特に3月には弘法大師の祭礼が盛大に行われます。地域住民からも大切にされ、信仰の場として、また心のよりどころとして、今日に至るまでその役割を果たし続けています。

参考文献
美濃加茂市　『美濃加茂市史　民俗編』 p406,407 昭和53年
岐阜県加茂郡役所　『美濃国加茂郡誌』p.757 大正10年

もう一度検索