津久井智子

津久井智子：消しゴムはんこ職人の軌跡

津久井智子（つくい ともこ）は1980年に埼玉県で生まれ、現在は静岡県熱海市に住む消しゴムはんこ職人です。彼女は15歳の時に中学校の授業で消しゴムとカッターを使い、自らの手でハンコを作り始めました。その後、彼女の才能を追求し、和光大学人間関係学部を卒業。2003年から「象夏堂」という屋号で活動を開始しました。

消しゴムはんこの世界への入り口

津久井さんが消しゴムはんこを製作し始めたきっかけは、学校の授業でした。初めて触れた素材に魅了され、続けていくうちに独自のスタイルを確立するようになります。彼女の手から生まれる作品は、見る人に楽しさや温かさを伝え、手作りの良さを感じさせます。

メディアでの活動と著書

彼女の活動が注目を集めたのは2005年に書籍を出版してからです。これを起点に、メディアへの出演やワークショップを通じて消しゴムはんこの楽しさを広める活動を始めました。また、専用のインクやキットのプロデュース、イベントでのライブ製作など、多岐にわたる活動を展開しています。彼女の著書には『消しゴムはんこ。はじめまして』や『またまた、消しゴムはんこ。』などがあり、多くの読者にDIY（Do It Yourself）の楽しさを伝えています。

アートとしての消しゴムはんこ

2012年にはアーティストとしての活動を開始し、国内外での作品展示にも挑戦しています。アジアやヨーロッパでの発表を経て、熱海ではホテルや船の壁画などの大規模な作品を制作しました。このように、消しゴムはんこを単なる文房具に留まらせず、アートとしての新たな可能性を示しています。

熱海のアトリエ

2013年には、熱海の山の上にある古い家をアトリエとして購入し、移住しました。この新しい環境で彼女はさらに創作活動に打ち込むことができるようになり、自然の美しさからインスピレーションを受けた作品を生み出しています。自然と調和しながら、彼女の作品はますます独自性を持って成長しています。

現在の活動

津久井さんは、文具情報誌「BUN2」で連載しているエッセイ漫画「ヒマラヤほどの消しゴムひとつ。」を通じて、自身の思いや作品に関わるエピソードを多くの読者に届けています。彼女の取り組みは、消しゴムはんこの魅力を広めると同時に、アートとしての新しい可能性を追求する姿勢を示しています。

津久井智子の情熱は、消しゴムはんこの世界に新たな風を吹き込み、これからも多くの人々に感動を与え続けることでしょう。

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