津口竜一

津口竜一（つぐち りゅういち）氏は、1979年5月22日に大阪府大阪市で生を受けた、元社会人野球の投手であり、現在は株式会社スマイルプランナーの代表取締役を務める実業家です。

学生時代

津口氏は、大阪府内でも有数の進学校として知られる大阪府立北野高等学校に進学。高校入学後に野球というスポーツに出会いました。卒業後は一年間の浪人生活を経て、千葉大学法経学部に学びの場を移します。大学入学当初は、「野球は大学までとし、その後は法曹の道を目指す」という将来設計を描いていました。しかし、当時千葉県大学リーグ2部に位置していた千葉大学硬式野球部において、津口氏は早々に主戦投手としての頭角を現し、チームを長らく遠ざかっていた1部リーグへの昇格に導くなど、目覚ましい活躍を見せました。

社会人野球での挑戦

大学での活躍が認められ、2003年に社会人野球の強豪であるTDKに入社します。当時のTDKには、仁部智氏や野田正義氏といった二枚看板が存在しましたが、希少な左投げ投手として津口氏は重宝されました。入社一年目のシーズンを終えた頃には、野球専門誌で「翌年のドラフト候補」として名前が挙がるほど、その将来性が期待されていました。

しかし、続く2004年以降、投球フォームを崩したことから制球難に苦しむようになり、先発登板の機会は次第に減少していきました。その後は、主に左のリリーフ投手として試合に起用されることが多くなります。

社会人野球選手としての一つのエピソードとして、2005年には秋田県内で茨城ゴールデンゴールズと対戦した際、秋田県内の社会人選抜チームの一員として出場。この試合で、同チームの片岡安祐美選手に社会人野球での初安打を許す一幕もありました。

2008年をもってTDK野球部を退団。現役引退後は、社業に専念する道を選びましたが、その後TDKを退職し、新たなキャリアを歩み始めます。

起業家としての活動

TDK退職後、津口氏は自ら事業を立ち上げ、2014年からは株式会社スマイルプランナーの代表取締役に就任。この会社では、「野球選手の文武両道」という理念を掲げ、その実現をサポートするための様々な事業を展開しています。

具体的な事業内容としては、投球動作の改善を目的としたトレーニングギア「キレダス」や、野球に特化した英語学習テキスト「BackStage」の企画・販売を手掛けています。また、情報を視覚的に分かりやすく伝える手段として、ホワイトボードアニメーションの制作・提供も行っています。

津口氏の経歴は、高校で野球を始め、進学校、国立大学を経て社会人野球で活躍し、さらには引退後に自ら事業を興して若き野球選手の「文武両道」を支援するという、まさに自身の経験を体現し、後進にその価値を伝えようとするものです。野球選手としての道を歩みながらも、学業への意識を高く持ち続けた彼の歩みは、多くの若者に示唆を与えるものと言えるでしょう。

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