津川町

新潟県東蒲原郡津川町：歴史と文化が息づく阿賀町の旧中心地

津川町は、かつて新潟県東蒲原郡に存在した町です。2005年4月1日、鹿瀬町、上川村、三川村との合併により阿賀町が発足し、その歴史に幕を閉じました。しかし、津川町は阿賀町の中でも中心的な役割を果たし、その歴史と文化は今も色濃く残っています。

会津藩の戦略拠点、水陸交通の要衝として栄えた歴史

津川の町場は、阿賀野川と常浪川の合流点に位置し、古くは会津藩の領地でした。現在も残る街中の新潟県道14号新発田津川線（会津街道、旧国道49号）は、敵の侵入を防ぐためかぎ型に折れ曲がっており、城下町のような構造となっています。このことから、津川が会津藩にとって重要な戦略拠点であったことがうかがえます。

また、津川は水陸交通の結節点として栄え、「津川船道」と呼ばれる水運業者が阿賀野川の舟運を担っていました。阿賀野川を利用した物資の輸送は、津川の発展に大きく貢献しました。

雁木の街並みと狐の嫁入り行列

津川の街並みは、雁木（がんぎ）と呼ばれる雪よけの庇が連なる独特の景観が特徴です。雁木は、雪国ならではの知恵が生み出したもので、住民の生活を支えるとともに、美しい景観を作り出しています。町には雁木発祥の地の碑もあり、その歴史を今に伝えています。

また、津川では毎年5月に「狐の嫁入り行列」という伝統的な祭りが開催されます。白狐に扮した人々が町を練り歩く幻想的な光景は、多くの観光客を魅了しています。狐は津川のシンボルとなっており、「狐の嫁入り屋敷」などの観光施設もあります。

阿賀町津川地区の観光スポット

津川には、歴史や文化を感じられる観光スポットが数多くあります。

麒麟山（津川城跡）： 津川のシンボルである麒麟山には、かつて津川城が築かれていました。山頂からは、阿賀野川や津川の街並みを一望できます。
会津街道・諏訪峠の石畳： 会津藩時代の面影を残す会津街道には、石畳が残る諏訪峠があります。歴史を感じながら散策を楽しめます。
津川町郷土資料館： 津川の歴史や文化に関する資料を展示しています。
阿賀の館（天鬼将軍館・魚心子資料館）： 阿賀町出身の偉人に関する資料を展示しています。
* 芦沢高原ハーバルパーク： ハーブ園やレストラン、宿泊施設などがある複合施設です。

現在の津川：阿賀町の中心として新たな発展を目指して

津川町は2005年に阿賀町となりましたが、現在も阿賀町の中心として重要な役割を果たしています。JR磐越西線の津川駅があり、国道49号や磐越自動車道の津川インターチェンジも所在するなど、交通の要衝としての役割も担っています。

日本酒の製造も盛んで、地元の酒蔵では伝統的な製法で造られた日本酒が販売されています。

阿賀町津川地区は、歴史と文化、自然が豊かな魅力あふれる地域です。ぜひ一度訪れて、その魅力を体感してみてください。

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