浄光寺 (中津川市)

浄光寺の概要

浄光寺（じょうこうじ）は岐阜県中津川市川上森平にある曹洞宗の寺で、山号は大慈山、釈迦牟尼仏を本尊としています。この寺院は特にその歴史的背景と建物の変遷に注目が集まります。

歴史の歩み

浄光寺は寛文5年（1665年）に川上村の住民が寺院を必要として設立されたもので、村内には当時住職のいる寺院が存在しませんでした。そのため、隣村の臨済宗の長昌寺に依頼し、檀那寺の請印を求めることが定められていましたが、異なる藩に属していたため不便を感じていました。この背景から、川上村の人々は新たに寺を建立することを望み、既存の阿弥陀堂を整備し、住職を迎えることに決まりました。

浄光寺の創建

寛文7年（1667年）、ついに川上村に曹洞宗の浄光寺が創建され、長昌寺の檀家は浄光寺に編入されました。舜屋大堯によって開基された浄光庵がこの寺の根基となりましたが、初代住職には龍泰寺から中峯が任命されました。これは後に浄光寺の代々の住職が龍泰寺から引き継がれる慣例を築くことになります。歴史の中で、原権兵衛政勝という庄屋が寺の充実に寄与し、さらなる発展がもたらされました。

寺域の整備と昇格

1685年には戒壇石が建立され、その範囲内での規則が定められました。この石には原権兵衛政勝の寄進であることが刻まれ、浄光庵が浄光寺と認可されたことが示されています。寺の構成も充実し、本堂や開山堂、禅堂などが整えられました。

建物の変遷

1902年には、現在の本堂や全ての建物が再建され、以降も寺の発展は続きました。大正時代には弘法堂が、昭和には鐘付堂が完成しました。これらの建物も、伝統を受け継ぎつつ新たに生まれたものです。特に鐘は、戦争中に供出された後に再鋳され、寺の歴史を物語る重要な要素となりました。

浄光寺のシンボル

浄光寺の境内には、弁財天が祀られた池があり、ここは1687年に寺の繁栄を願って祭られたもので、現在の祠は1782年に再建されたものです。弁財天は豊穣や学問の神として、多くの参拝者に親しまれています。

末寺の地蔵院

浄光寺には末寺として、地蔵院も存在します。これは1705年に浄光寺の二世の弟子が開基した寺で、地域内での信仰の中心となっています。

まとめ

以上のように浄光寺は寛文から続く長い歴史を持つ寺院で、地域の人々にとって重要な宗教的拠り所としての役割を果たしています。寺の成り立ちや文化的遺産は、今日に至るまで多くの人々に影響を与え続けています。

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