浅井浄

浅井浄の足跡

浅井浄（あさい きよし）は1940年2月6日生まれで、兵庫県出身の元陸上競技選手です。彼は短距離走が専門であり、引退後はプロ野球の阪急ブレーブスでマネージャーやトレーニングコーチとして活躍しました。

幼少期と成長

浅井の父は軍医で、彼が幼少期にベトナムに駐在していたことが影響し、日本への帰国が遅れました。このため、彼は小学校に2年遅れで入学し、母親が日本語通訳として学校に訪れたこともありました。そんな中で彼は、兵庫県立明石高等学校で短距離選手としての才能を開花させ、関西学院大学に進学します。

大学在学中、関西学生対校選手権では1960年から1963年にかけて100メートルで4連覇を達成します。1961年には第2回夏季ユニバーシアードに出場し、400メートルリレーで当時の日本タイ記録となる41秒2で2位入賞。さらに1962年にはアジア競技大会、1963年には日本学生陸上競技対校選手権大会での優勝を経験します。

東京オリンピックとその後

1964年の東京オリンピックでは、練習環境を理由に大学に留年し、400メートルリレーの代表選手として選出されました。しかし、日本チームは準決勝で敗退。浅井はこの経験から、チームワークの重要性を痛感しました。

大学を卒業後、京阪神急行電鉄（現在の阪急電鉄）に入社。電車の運転士としての試用期間を経て、宣伝課でラジオコマーシャルの制作に従事します。1968年に阪急ブレーブスにマネージャーとして出向、この時点で彼は野球に対する知識が皆無でしたが、チームの裏方として役割を果たします。

トレーニングコーチとしての転身

1970年、高知キャンプ中にトレーニングメニューを提案し、トレーニングコーチも兼任するようになります。浅井は特に選手の走法に着目し、福本豊選手に低い姿勢のフォームを指導し、塁間での加速技術を重点的に教えました。彼はまた、監督の西本からの信任も厚く、コーチ陣との良好な関係を築くことができました。しかし、1975年にはランニングコーチ専任となり、その後フロント業務にも携わります。

1985年には電鉄本社に復帰し、リゾート開発などの新たな分野にも挑戦しました。

現在の生活

2017年の時点では兵庫県宝塚市に在住で、浅井の若き日々は短距離走選手としての活躍だけでなく、阪急ブレーブスでのマネージャーやトレーニングコーチとしての多面的なキャリアによっても記憶されています。彼の人生は、挑戦と成長の連続であり、陸上競技や野球という二つのフィールドでの経験は、今後の世代にとっての貴重な教訓となるでしょう。

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