浅間茂

浅間茂氏は、1950年生まれの日本の生物学者であり、長年にわたり高校教諭として教鞭を執った人物です。新潟県加茂川流域の自然豊かな環境で幼少期を過ごし、その経験が後の生物学研究への情熱を育みました。大学卒業後、一旦は一般企業に就職しましたが、生物学への強い好奇心から教職に転身しました。

1989年、浅間氏は初めてボルネオ島を訪れて以来、その多様な生態系に深く魅了されます。以来、夏休みや年末年始を利用して66回以上もボルネオ島を訪れ、熱心に研究を続けています。特にクモを専門としていますが、鳥類や植物など、研究対象は多岐にわたります。また、身近な自然環境にも目を向け、手賀沼の生態調査にも長年取り組んでいます。

浅間氏は、自然観察大学や千葉県生物学会などの活動にも積極的に参加し、長の補佐役を務めるなど、その知見を社会に還元しています。高校教諭を退職した後も、その活躍の場は広く、生態系の保護を目的としたビオトープ池の設置を推進するなど、自然環境保全への貢献も目覚ましいものがあります。

浅間氏は、多くの著作も発表しており、その中で特に知られているものとして、以下のような書籍があります。

『ボルネオ島キナバル山の鳥』：中安均氏との共著で、ボルネオの鳥類に関する詳細な情報がまとめられています。
『校庭のクモ・ダニ・アブラムシ』：石井規雄氏、松本嘉幸氏との共著で、身近な生物であるクモ、ダニ、アブラムシについて解説した観察ハンドブックです。
『校庭の生き物ウォッチング』：中安均氏との共著で、学校の校庭で観察できる様々な生き物について解説したものです。
『フィールドガイドボルネオ野生動物 : オランウータンの森の紳士録』：ボルネオの野生動物、特にオランウータンに関するフィールドガイドとして、貴重な情報が満載です。

浅間氏の研究は、生物学の発展に貢献するだけでなく、一般の人々が自然に触れ、理解を深めるためにも大きく役立っています。彼の活動は、自然環境の保護と生物多様性の保全に対する意識を高める上で、重要な役割を果たしています。

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