浜名敏幸

浜名 敏幸（はまな としゆき）

1956年6月17日、大分県に生を受けた浜名敏幸（はまな としゆき）氏は、かつてプロ野球・南海ホークスに所属した右投げ右打ちの投手です。身長180センチ、体重75キロ。ドラフト指名を受けた際の氏名は「浜名 繁幸」でしたが、入団契約締結にあたって「敏幸」と改名しています。

アマチュア時代

地元の高校、大分県立臼杵商業高等学校へは1972年に入学しました。野球部に所属し、投手として活躍。高校3年生となった1974年夏、最後の甲子園出場を目指し、チームは全国高等学校野球選手権大会の大分県予選を勝ち進みます。しかし、準々決勝で大分県立中津工業高等学校と対戦し、1対2の僅差で惜敗しました。この試合で対戦相手の中津工業のマウンドに立っていたのは、後にプロでもチームメイトとなる渡辺光弘氏でした。結局、浜名氏は高校在学中に甲子園大会の土を踏む機会は得られませんでした。

プロ入りから現役引退、そして打撃投手へ

高校野球でのキャリアを終えた同年秋、1974年のドラフト会議が行われ、浜名氏は南海ホークスから3位指名を受けました。この指名を受け、1975年にプロ野球選手として南海ホークスへの入団を果たします。奇しくも、高校最後の夏に対戦した渡辺光弘氏も、翌1975年に同じ南海ホークスへと入団しています。

プロ入り当初、浜名氏は本格派の右腕として期待されていました。速球を主体に、カーブやシュートといった変化球を操るスタイルでした。しかし、プロの世界で生き残るため、あるいは投球術の幅を広げるためか、1977年には投球フォームを大きく変更。腕を下げたアンダースロー（下手投げ）へと転向しました。このフォーム変更が奏功したかどうかは定かではありませんが、残念ながらプロの一軍公式戦でマウンドに上がる機会は一度も得られませんでした。現役選手としては1979年シーズンをもってユニフォームを脱ぐこととなりました。

選手としての一線を退いた後も、浜名氏はチームに貢献する道を選びました。1980年からは打撃投手に転身し、チームの打撃練習を支える役割を担います。打撃投手としても3シーズン務め、1982年シーズン終了後、南海ホークスを退団しました。

プロ野球選手としての現役生活は短く、一軍登板は叶いませんでしたが、投球フォームの改造や、引退後の打撃投手転向など、プロの世界で様々な立場でチームを支えた人物と言えます。

背番号

浜名氏が南海ホークスで背負った背番号は以下の通りです。

選手時代：53 （1975年 - 1979年）
打撃投手時代：66 （1980年 - 1982年）

参考文献

『日本プロ野球ドラフト全史2003年最新改訂版』（ベースボール・マガジン社、2004年）
森岡浩『プロ野球人名事典2001』（日外アソシエーツ発行、紀伊國屋書店発売、2001年）

もう一度検索