浜尾朱美

浜尾朱美の軌跡

浜尾朱美（はまお あけみ、1961年1月20日 - 2018年9月14日）は、ニュースキャスターおよびエッセイストとして日本で広く知られた存在です。本名は千葉朱美（ちば あけみ）であり、徳島県徳島市に生まれました。彼女は、早稲田大学第一文学部で西洋史、特に北欧史を専攻しました。在学中にはアナウンス研究会に所属し、アナウンサーを目指して活動していました。

大学時代には「大学受験ラジオ講座」の「蛍雪アワー」でDJを務めていた彼女は、卒業後すぐにTBSのアナウンサー試験を受けますが、ドラマのプロデューサーに見出され、1983年にはポーラテレビ小説『おゆう』で女優デビューを果たします。彼女は主演として役柄を演じ、一躍注目を浴びました。その後は、テレビドラマ『青が散る』にも出演し、わずか9ヶ月で女優業からキャスターへの転向を決果させました。

彼女のキャスターとしてのキャリアは、1985年にテレビ朝日の早朝ニュースワイド番組『おはようTODAY』に登場したのを皮切りにスタートしました。1987年にはTBSの報道情報番組『サンデーモーニング』にサブキャスターとして出演し、その後も『筑紫哲也ニュース23』のサブキャスターとして1997年まで活躍しました。筑紫哲也が亡くなった際の特別放送でも久しぶりに姿を見せ、彼の死を悼む言葉を寄せました。

私生活では、1994年にTBS報道局の記者と結婚し、1999年には長男を出産しました。子育てに専念する中で、講演活動を通じて子育てをテーマにした内容を展開し、地域の教育活動にも参加。2007年からは文部科学省の「子どもの読書サポーターズ会議」の委員としても貢献しました。彼女はまた、ちひろ美術館での朗読ボランティア活動や、子育て支援ネットワークの4つ葉プロジェクトにも関与しました。さらに、2012年から2013年までの間は京都ノートルダム女子大学で客員教授を務めるなど、多岐にわたる文化・教育活動に従事しました。

2007年に乳がんが発覚してからは、約10年にわたる闘病生活を送りました。気功などの東洋医学的な治療を受けつつ、2017年には摘出手術を受けましたが、その後も体調は芳しくありませんでした。2018年5月に体調が悪化した結果、東京都内の病院に入院し、そのまま同年9月14日に乳がんで亡くなりました。享年57歳でした。

浜尾朱美は、競馬ファンでもあり、スポーツ紙で関連する連載を持っていた他、好角家としても知られ、大相撲番組の司会進行も務めました。また、彼女の親戚には元歌手の明健一がいます。浜尾は早稲田大学在籍中に明の息子であるサッカー指導者・真希に手作りの人形をプレゼントしたことでも記憶されています。

主な出演作品

テレビドラマ

• - ポーラテレビ小説『おゆう』 (1983年) - 主演
• - 『青が散る』（1983年）
• - 月曜ドラマスペシャル『今夜もテレビで眠れない』（1995年）

ラジオ

• - 浜尾朱美サンデーキャロット (TBSラジオ)
• - 待ったなし大相撲 (1992年)

著書

• - 『もう結婚占いはいらない』 (1991年)
• - 『夢のあと：My競馬diary』 (1996年)
• - 『私の競馬：A horse for me』 (1998年)

浜尾朱美の生涯は、エンターテインメントの世界だけでなく、文化や教育にも幅広く寄与し、多くの人に影響を与えた彼女の存在は、今でも色褪せることがありません。

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