浣腸

浣腸とは

浣腸（かんちょう）とは、肛門及び直腸を通じて腸内に液体を注入する医療処置のことを指します。この行為は、便秘の治療や医療行為の準備として行われます。浣腸には、液体を注入するための器具やそれに関連する薬剤が含まれます。一般的に日本では、医療従事者が行うことが多いですが、条件を満たした市販の浣腸剤を使うことができます。

主な目的

浣腸の主な目的には以下が含まれます。

1. 便やガスの排泄促進： いわゆる催下浣腸や排便浣腸です。
2. 大[[腸]]の洗浄： 大[[腸]]内の内容物を取り除く洗腸です。
3. 検査への準備： X線撮影やCT検査に際して造影剤を注入します。
4. 腸の病変処置： 腸重積症や腸捻転に対する治療法です。
5. 薬剤投与： 大[[腸]]を経由して薬剤を投与します。
6. 栄養補給： 食事ができない患者に水分や栄養を補給します。

現在では、特に1と2の目的で浣腸がよく行われています。下剤の使用が一般化したため、浣腸の使用頻度は減少していますが、対象となる病状によっては依然として重要な手段とされています。

浣腸の種類

浣腸は、多くの方法で分類されます。主なものは以下の通りです。

1. ディスポーザブル浣腸

使い捨ての容器にあらかじめ調合された薬剤を内蔵するタイプが一般的です。このタイプは、注入が容易で手軽に使用できます。例としては、イチジク浣腸があります。

2. シリンジ浣腸

圧力をかけて薬剤を注入する方式で、ガラスやプラスチック製のシリンジが使用されます。

3. 高圧浣腸

薬剤を高所に置いた容器に入れ、水圧を利用して大量の液体を注入する方法です。主に、大[[腸]]内視鏡検査の際に使用されます。

浣腸に使用される薬剤

浣腸に使用される主な薬剤は、グリセリンです。これにより、腸の内容物が柔らかくなり、便の滑りも良くなります。また、他に石鹸水や食塩水が使用されることもあります。これらの薬剤は適切な使用をしなければなりません。特に、グリセリン原液を使用すると腸壁を傷つける可能性がありますので、濃度を注意深く管理する必要があります。

浣腸の危険性

家庭での浣腸にはリスクも伴います。以下の状況下では使用を避けるべきです。

• - 腸や肛門に傷がある場合
• - 妊娠中
• - 体力が衰えている時
• - 腹部に手術の傷がある場合

これらに該当する場合は、必ず医師に相談した上で処置を行いましょう。

便秘時の浣腸の注意点

便秘において浣腸はあくまで応急措置です。また、慢性的な便秘に対する繰り返し浣腸は、かえって便秘を悪化させることがありますので、生活改善や医師の指導を受けることが大切です。

まとめ

浣腸は様々な目的で行われる重要な手法ですが、適切な知識と注意が求められます。特に自宅で行う際は、リスクを理解し、医療機関と相談しながら行うことが重要です。

もう一度検索