浦戸大橋

浦戸大橋（うらどおおはし）

浦戸大橋は、高知県高知市の浦戸湾に架かる全長1480mの橋梁です。1972年に完成し、歩道も併設されています。その優れた構造から、1972年に土木学会田中賞を受賞しました。

概要

浦戸湾は高知市街地のほぼ中央に位置し、種崎・長浜両地区への移動は、かつて県営渡船を利用するか、高知市内を大きく迂回する必要がありました。浦戸大橋の開通により、両地区間の移動が格段に容易になり、特に大型車両にとっては、高知市内を迂回する負担が大幅に軽減されました。

建設当時、200mを超えるスパンを持つコンクリート橋は珍しく、浦戸大橋はその先駆けとなりました。橋梁区間の道路幅員は、大型車同士が安全にすれ違えるように設計されています。一方で、自動車での利用を主眼に置いたため、歩道部は幅が狭く、自転車同士のすれ違いは困難です。

過去には、橋からの投身自殺が相次いだため、現在は、橋の欄干に高さ約3メートルの高いフェンスが設置されています。

浦戸大橋の東側には、高知県立種崎公園があります。

構造

形式：有ヒンジラーメン橋
全体延長：1480 m（橋梁部915 m・土工部565 m）
高さ：50 m
上部構造：5径間連続PC箱桁橋
下部構造：ニューマチックケーソン基礎3基（深礎基礎1基・直接基礎2基）
主橋部のスパン割：55 m+130 m+230 m+130 m+55 m
幅員：車道部6.5 m、歩道部0.75 m×2

沿革

1972年（昭和47年）7月12日 - 完成。日本道路公団が管理を開始。
1997年（平成9年）1月31日 - 償還期限を待たず、通行料収入による償還が完了。
1997年（平成9年）2月1日 - 高知県道路公社が管理を引き継ぎ、高知桂浜道路の建設財源を補うため、償還期限である2002年7月11日まで通行料を徴収。通行料収入は高知桂浜道路の建設財源に充当。
2002年（平成14年）7月11日 - 償還期限満了。
2002年（平成14年）7月12日 - 無料開放。高知県道14号春野赤岡線として高知県が管理。

関連項目

四国地方の道路一覧
高知県の県道一覧
無料開放された道路一覧
高知県営渡船

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