浪岡地区コミュニティバス

浪岡地区コミュニティバスについて

浪岡地区コミュニティバスは、青森市の旧南津軽郡浪岡町地域内で運行されていたバスサービスです。この取り組みは青森市が企画・運営し、弘南バスがその運行を担っていました。設立当初から地域住民の移動手段として重要な役割を果たしてきましたが、2024年3月29日に運行を終了しました。

沿革

このコミュニティバスの歴史は2009年11月1日に始まりました。初めは試験運行が行われ、2010年7月1日には本格運行に移行しました。この試験運行の間に地域の利用状況や住民の意向が調査され、運行内容が練られました。

本格運行にあたっては、試験運行の結果を受けて、「沖萢線」が廃止される一方で、「王余魚沢線」と「細野線」が各1往復増発されることになり、全ての路線が3往復に統一されました。さらに、起終点も浪岡駅前から浪岡病院の玄関前に変更され、運行経路の一部修正や停留所の新設も行われました。

運行の終了

しかしながら、利用者は次第に減少し、2024年3月29日をもって運行は終了し、最後の幕を閉じました。運行終了後の2024年4月15日からは、地域の新しい交通手段として、10名乗りの大型タクシー型車両とAI技術を活用した「浪岡AIデマンド交通」（通称・のりAI）の運行が開始されました。これにより、地域内の交通の利便性をさらに向上させる試みが進められています。

運行路線とポイント

浪岡地区コミュニティバスの運行路線は、以下のように多岐にわたりました。主な路線は増館線、下石川線、大釈迦線、王余魚沢線、細野線及び本郷線であり、各路線は地域内の要所を結び、住民の生活に密着した運行が行われました。

各路線の概要

• - 増館線: 浪岡病院から始まり、浪岡駅前や信用金庫、浪岡中学校などを経由し、最終的に増館まで運行されました。
• - 下石川線: 同じく浪岡病院から出発し、青森病院や野沢公民館などを通って下石川へと向かっていました。
• - 大釈迦線: 浪岡を経由した後、高屋敷や長沼中央そして大釈迦駅まで運行されていました。
• - 王余魚沢線: こちらも浪岡病院から出発し、仲町緑道公園や中世の館前を経て上王余魚沢行きでした。
• - 細野線: 浪岡病院から出発し、農協支所前や一ツ森へと向かうルートです。
• - 本郷線: 浪岡病院を出発点とし、本郷小学校前や中央本郷を通過していました。

運賃とその他の制度

運賃は大人が200円で、小学生以下は無料でした。また、高齢者福祉乗車証を持っている方には割引が提供されました。利用者に対する配慮として、浪岡病院への通院者には無料券の発行も行われていました。運休日は日曜日や祝日、年末年始などが設定されており、利便性について柔軟性を持たせた運行がなされていました。

このように、浪岡地区コミュニティバスは地域の交通に多大な影響を与え、住民の日常生活を支えていましたが、時代の変化に伴い、その役割も新たな形へと移行しています。

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