浮文字新人賞

浮文字新人賞（ふもじしんじんしょう）とは

浮文字新人賞は、かつて台湾の出版社である尖端出版が主催していた、ライトノベルおよびBL小説を対象とした新人賞です。尖端出版のライトノベルレーベル「浮文字」（Fúwénzì）の名を冠しています。

概要

この賞は、もともと文芸誌『浮文誌』（Fúwénzhì）誌上で「浮文誌新人賞」として開催されていました。『浮文誌』は日本の文芸誌『ファウスト』の台湾版とも言える存在で、尖端出版により全5号が刊行されました。

2009年10月、第3回の募集開始時に「浮文字新人賞」と改名され、募集内容も一新されました。しかし、第7回をもって終了し、現在は「尖端原創小說大賞」に引き継がれています。

浮文誌新人賞（第1回、第2回）

浮文誌新人賞は、『浮文誌』誌上で募集された短編小説の新人賞でした。しかし、第2回の結果発表時にはすでに『浮文誌』の刊行が中断されており、結果は尖端出版の公式サイトで発表されました。

浮文字新人賞（第3回以降）

2009年10月に開始された浮文字新人賞は、浮文誌新人賞の回数表記を引き継ぎ、「第3回」からのスタートとなりました。賞のイメージイラストは、台湾のイラストレーター・Izumiが担当しました。名称変更に伴い、募集内容や審査方法が大幅に変更されています。

主な変更点

短編小説の募集から、長編ライトノベル・長編BL小説の募集へと変更
応募資格の年齢制限（1970年以降生まれ）の撤廃

応募規定

ライトノベル部門（軽小説部門）とBL小説部門（藍月BL小説部門）があり、それぞれ未発表の長編作品を募集していました。

賞金は以下の通りです。

ライトノベル部門：金賞30万元（約85万円）、銀賞15万元、銅賞5万元
BL小説部門：金賞20万元（約56万円）、銀賞10万元、銅賞3万元

BL小説部門のみ、応募資格として満18歳以上という年齢制限がありました。金賞・銀賞受賞作品は書籍として刊行され、表紙イラストは日本のイラストレーターに依頼されていました。

募集・審査は2段階に分かれており、1次選考では作品の概要（800～1000字）と第1章、第2章（約10000字）のみを募集。応募者の中から15名が最終選考進出者として選出され、公式サイトで発表されるとともに、試し読みと人気投票が開始されました。

最終選考進出者は、半年以内に作品全体（8万～12万字）を尖端出版に提出する必要がありました。

浮文字新人賞受賞作一覧

第3回

2010年1月4日締め切り。ライトノベル部門には329作品、BL小説部門には74作品の応募がありました。台湾以外にも、香港、マカオ、中国（大陸地区）、マレーシア、日本、カナダ、ニュージーランドからの応募がありました。

ライトノベル部門

金賞 - 非瓴『龍騎兵的防禦工事』（2011年6月、イラスト：兎塚エイジ）
銀賞 - IROYI.h『鴉之聲』（2011年6月、イラスト：せんむ）

BL小説部門

金賞 - 觀止（観止）『賭牌・迷信愛情』（2011年6月、イラスト：大和名瀬）
銀賞 - 白芸（WHITE）『初戀櫻時 〜First Love〜』（2011年6月、イラスト：タカツキノボル）
佳作 - SLOTH『光纖與大叔』（2011年6月、イラスト：Leila）

関連項目

台湾角川ライトノベル&イラスト大賞 - 2008年に募集を開始した台湾のライトノベル賞

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