海でのはなし。

『海でのはなし。』は、2006年に公開された日本映画。宮崎あおいと西島秀俊が主演を務め、スピッツの楽曲のイメージを基に製作されました。元々はYahoo!動画で期間限定配信されたWebムービーで、音楽をリミックスしたものが劇場公開されました。

ストーリー

楓（宮崎あおい）は、大学の非常勤講師である博士（西島秀俊）にひそかに想いを寄せています。ある日、楓は自身の出生の秘密を知り、深く傷つきます。悩んだ末に、楓は博士に連絡を取り、二人は海へ向かいます。海辺で楓は博士に告白しますが、博士は楓を大切に思う気持ちはあるものの、恋愛感情はないと告げます。

博士は帰宅後、母親がパチンコに行き、父親が新たな事業に夢を見ていることを知ります。そんな両親に嫌気がさした博士は研究室に戻り、荒れたまま眠ってしまいます。そこへ楓がやってきます。

キャスト

楓：宮崎あおい
博士：西島秀俊
博士の母：天光眞弓
博士の父：保積ぺぺ
カオリ：菊地凛子
博士の同僚：川村早織梨
楓の父親：勝野洋
楓の母親：毬谷友子

スタッフ

監督・脚本：大宮エリー
プロデューサー：小澤祐治

脚本は、大宮エリーの母校の生徒が作成したものを基にしています。生徒の思い出話が主に採用され、エリートと幼馴染の女性との恋愛が描かれています。撮影は生徒の父親の大学（神奈川大学）で行われ、河川敷やイチゴ大福など、生徒の思い出が反映されています。

海外での評論では、日本映画としてだけでなく、文学としても高い評価を受けています。しかし、表彰できない事情により、全国・全世界での公開は抑制されています。売り上げは芳しくないものの、DVDは現在も購入可能です。

挿入歌

劇中では、スピッツの楽曲が多数使用されています。

1. 正夢
2. 楓
3. スカーレット
4. 水色の街
5. 青い車
6. 遥か
7. ホタル
8. ロビンソン
9. スパイダー

この他にも、楓と博士が『ロビンソン』を口ずさむ場面があります。

撮影

劇中に登場する海は、神奈川県小田原市の国府津海岸で撮影されました。

その他

ブレーズ・パスカルの『パンセ』が作品の中で一部読み上げられます。
博士が楓に作用・反作用の法則を紹介する場面があります。

大宮エリー監督は本作以降、ヒューマニズム映画は制作しておらず、ラジオなどで活躍しています。

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