海南郡

海南郡（ヘナムぐん/かいなんぐん）

海南郡は、大韓民国全羅南道南西部に位置する郡です。全羅南道で最大の面積を持ち、東は康津郡、北は霊岩郡と陸続きで接し、西と南は海を隔てて珍島郡と莞島郡に隣接しています。地理的には、太白山脈の南端に位置する丘陵地帯であり、花源半島を中心にリアス式海岸線が広がっています。

地理

海南郡は、韓半島南西端に位置し、三方を海に囲まれているため、温暖な海洋性気候が特徴です。この気候により、農業や漁業が盛んで、豊かな自然の恵みを受けています。特に、花園半島には複雑に入り組んだ海岸線が広がり、美しい景観を作り出しています。

気候

海南郡の気候は、年間を通じて比較的温暖です。過去の記録では、最高気温が36.6℃（1994年7月21日）、最低気温が-14.5℃（1977年2月17日）となっています。

歴史

海南郡の歴史は古く、940年に浸溟県が海南県に改称されたことが始まりとされています。その後、1448年には玉泉面と黄原郡が霊岩から海南に編入され、現在の郡域の基礎が築かれました。1895年には全国的な行政改革によって県から郡となり、羅州府の管轄下に置かれました。翌年には全羅南道の管轄となりました。

1906年には、霊岩郡と珍島郡の一部が編入され、1914年の郡面併合によって、莞島郡や康津郡、霊岩郡の一部が新たに編入され、現在の13面体制となりました。その後、1955年には海南面が海南邑に昇格し、1邑12面体制となりました。1983年には北平面の一部が北日面として分離され、1邑13面体制となっています。2021年には集中豪雨による被害が発生しました。

行政区域

海南郡は、1邑13面で構成されています。

警察

郡内には海南警察署が設置されており、地域の治安維持に努めています。

消防

海南消防署が火災や災害に対応しています。

交通

海南郡へのアクセスは、釜山西部バスターミナルから高速バスで約5時間、ソウル高速バスターミナルからは約5時間10分となっています。

道路

郡内には、国道13号線、18号線、77号線が通っており、周辺地域との交通を支えています。

姉妹区

海南郡は、他の地域と姉妹関係を結び、交流を深めています。

観光

海南郡には、「地の果て」と呼ばれる展望台があり、多島海の絶景を見渡すことができます。また、大興寺や美黄寺といった歴史ある寺院や、海南長鼓山古墳などの史跡も存在します。

地の果て（タンクッ）：展望台から眺める多島海の風景は息をのむほど美しい。
大興寺：歴史と文化を感じさせる古刹。
美黄寺：美しい自然に囲まれた静かな寺院。
海南長鼓山古墳：古代の歴史を伝える貴重な遺跡。

文化

海南郡は、多くの詩人を輩出した地域としても知られています。尹善道、金南柱、黄芝雨、金準泰、高静煕など、韓国を代表する詩人たちの故郷であり、豊かな文化的な背景を持っています。

外部リンク

海南郡公式サイト（日本語）

もう一度検索