海渕萌

海渕 萌（かいふち もえ）のプロフィール

海渕萌は1986年6月16日生まれで、東京都町田市が故郷のカヌーイストです。彼女は、都立成瀬高校、秋田県立角館高校、駿河台大学を経て、元カヌースラローム日本代表として知られています。2012年ロンドンオリンピックに出場したほか、同年のアジア選手権では3位という成績を収めています。また、血液型はA型です。

幼少期からのカヌーへの道

t海渕は、幼少期から両親が経営するアウトドアに特化した幼稚園で育ち、自ずと自然やカヌーとの出会いに恵まれました。特にカヌーの世界選手権の映像を父と共に見ている中で、流れに立ち向かう女性カヌーイストに強い感銘を受け、自身もカヌーに打ち込むようになりました。奥多摩のスラロームコースに父親とともに足しげく通い、トップ選手の姿から刺激を受けながら、小学生のカヌー全国大会に出場することとなります。6年生時には、パラレルスラロームと普及艇の二種目で優勝し、カヌーへの情熱はますます高まりました。

中学・高校時代の競技生活

t中学校に入学すると、彼女は父親と共にほぼ毎日練習に明け暮れ、少々の天候を除いてその時間を大切にしました。中学2年生時には大会で最上位に近づき、中学3年生のジャパンカップでは社会人選手相手に見事3位を獲得。この成功を自信に、流れを読み取る技術の向上を重ねていきました。しかし、高校に進学すると厳しい学業との両立が求められ、さらにアテネオリンピックの代表争いも控えていたため、困難が続きます。高校2年生のときには秋田のクラブチームへ移籍しましたが、冬場の大雪で練習が困難となり、結果としてアテネ五輪出場の機会を逃すことに。国内大会においても、結局思うような結果を残すのは容易ではありませんでした。

大学時代とオリンピックの夢

t高校を卒業後、海渕はスラローム専用部を持つ駿河台大学への進学を決めますが、そこで彼女を待っていたのは厳しい環境でした。部員の中で唯一の女性として奮闘しながら再び五輪を目指すも、高い実力を持つライバルに苦しむ日々が続きます。特に、北京五輪選考会ではハードな競争により夢が破れ、彼女の心に深い傷を残しました。しかしその後、岐阜県からの呼びかけを受けたことで競技に専念できる環境が整い、再度挑戦を決意しました。

ロンドンオリンピックへとたどり着くまで

t新たな環境での練習は彼女に新たな成果をもたらし、初めて日本代表に選ばれることに成功。さらなる腕前を鍛えるべく渡英し、現地クラブチームで練習に励んだ結果、2013年に日本選手権で優勝し、世界選手権への出場枠を得ることに成功します。引き続き厳しい道のりが続きますが、最終的にはアジア大会での活躍により夢のオリンピック出場を果たしました。ロンドンオリンピックでは本戦の出場は叶わなかったものの、19位と評価されました。

現在の活動と未来

tロンドン五輪以降も海渕はリオ五輪、東京五輪を目指して国内外で活動を続けますが、怪我に悩む時期もありました。それでも彼女はピラティスの資格を取得し、指導者としても活躍しながら、カヌーの普及や若い世代の育成にも努めています。海渕のキャリアは、単に競技者としてだけでなく、教育者としての一面も大切にした活動を続けています。

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