海老塚 (浜松市)

海老塚

海老塚（えびつか）は、静岡県浜松市中央区に属する町名です。現在、町域は主に海老塚一丁目および二丁目として区分されていますが、町の一部には住居表示が実施されず、かつての「海老塚町」の名称をそのまま使用している区域も点在しています。これらの海老塚町区域は、町の北西部や南部にわずかに存在します。

地理

海老塚は、浜松市中央区の東部に位置しており、市街地の中心部に近い便利な立地にあります。特にJR浜松駅からは南西方向へ徒歩で5分から10分程度の距離にあり、公共交通機関を利用したアクセスも容易です。町域は複数の隣接する町に囲まれています。北西側は、海老塚町の区域を挟む形で南西から順に成子町、塩町、鍛冶町と接しています。北東側は砂山町、東側は寺島町と隣り合っています。南側は、こちらも海老塚町の区域を経由して浅田町と接し、西側は上浅田との境界をなしています。このように、海老塚は浜松市の中心市街地周辺の様々な特徴を持つ地域に囲まれた場所に位置しています。

歴史

海老塚の地は、かつて浜松の産業や医療において重要な役割を果たした場所として知られています。1950年代、日本の光産業を牽引する企業のひとつである浜松ホトニクスの創業時本社および工場がこの海老塚に置かれていました。これは、町の産業史における特筆すべき出来事です。また、昭和34年頃から昭和39年頃にかけての期間には、地域住民の健康を支えた浜松鉄道病院がこの地に存在しました。町の都市基盤整備に関連して、住居表示は昭和49年に実施され、これにより現在の海老塚一丁目、二丁目の区域が明確に定められました。行政区の変遷においては、2007年4月1日に浜松市が政令指定都市へ移行した際に中区の一部となり、その後、2024年1月1日には浜松市の行政区が再編されたことにより、新たに設立された中央区の一部として位置づけられています。海老塚は、このように時代の流れとともに変化を遂げてきた歴史を持つ町です。

主な施設

町内には、住民の日常生活や地域の活動を支える様々な施設が立地しています。教育機関としては、浜松市立双葉小学校があります。これは、かつての浜松市立南小学校が改称されたものです。また、学習塾として知られる佐鳴予備校の浜松本社と浜松本部校もこの海老塚に置かれています。地域住民のための施設としては、浜松市南部協働センターと体育館があり、地域住民の集まりやスポーツ活動の場として活用されています。読書や学習の機会を提供する公共施設としては、浜松市立南図書館が利用可能です。さらに、地域の守り神として古くから信仰を集める鹿嶋神社もこの町に鎮座しており、住民の心の拠り所となっています。

海老塚は、JR浜松駅に近い利便性の高い立地に加え、歴史的な背景や多様な施設が集積することで、暮らしやすい環境が整っている地域と言えるでしょう。

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