海風(うみかぜ、かいふう)
海風とは、一般的に
海から
陸地に向かって吹く
風のことを指します。気象学的には、昼間に
海から
陸へと吹く
風を「
海風」と呼び、夜間に
陸から
海へと吹く
風を「
陸風」と呼び、これらを合わせて
海陸風と総称します。これは、太陽の熱によって温められた
陸地と、比較的温度変化の少ない
海との間に生じる温度差によって発生する気流現象です。昼間、
陸地は太陽光を吸収して温度が上昇しやすく、その上の空気も暖まって上昇します。すると、暖められた空気の分だけ気圧が低くなり、相対的に気圧の高い
海の上の冷たい空気が
陸地に向かって吹き込むことで
海風が生じます。逆に夜間は、
陸地の温度が急激に低下し、相対的に温度の高い
海から
陸地へと
風が吹くようになります。
海風という言葉は、自然現象としての
風だけでなく、様々な分野で用いられています。
音楽
日本のフォークグループ「
風」が1976年に発表した4枚目の
アルバムのタイトルにも「
海風」が使用されています。この
アルバムは、グループの代表作の一つとして知られています。
軍事
大日本帝国[[海軍]]においては、複数の
駆逐艦に「
海風」という艦名が与えられています。
海風型駆逐艦:第一次世界大戦頃に活躍した駆逐艦の艦級で、2隻が建造されました。
海風 (初代):1910年10月10日に進水した
海風型
駆逐艦の一番艦であり、ネームシップです。
大日本帝国[[海軍]]の艦艇名としては初代にあたります。
*
海風 (2代目):1936年11月27日に進水した白露型
駆逐艦の七番艦です。
大日本帝国[[海軍]]の艦艇名としては2代目となります。
これらの
駆逐艦は、当時の日本
海軍の主力として活躍し、太平洋戦争においてもその姿を見ることができました。
鉄道
かつて、JR
仙石線では快速列車に「うみかぜ」という愛称が付与されていました。この愛称は2004年まで使用されていましたが、現在は廃止されています。
その他
東京都渋谷区には、「
オフィス[[海風]]」という声優事務所が存在しています。この事務所は、多くの声優が所属しており、アニメーションやゲームなどの様々な分野で活躍しています。
このように、
海風という言葉は、自然現象としての
風を指すだけでなく、音楽、軍事、鉄道、芸能など、幅広い分野で用いられており、その使われ方は多岐に渡ります。