深山英世

深山英世（みやま えいせい）は、1957年11月13日生まれの実業家です。株式会社ATCの代表取締役会長を務める傍ら、かつては株式会社レオパレス21の代表取締役社長として、同社を牽引しました。

深山氏は、レオパレス21の創業者である深山祐助の甥にあたります。長崎県壱岐市出身で、長崎県立壱岐高等学校を卒業後、大学を中退して1977年に叔父が創業した株式会社ミヤマ（後のレオパレス21）に入社しました。当初は不動産売買の仲介営業を担当し、その後、賃貸事業本部長、経営企画本部長、専務といった要職を歴任しました。2009年12月には副社長に就任し、2010年2月2日には代表取締役社長に昇進しました。

しかし、深山氏の社長在任中、レオパレス21は建築基準法違反の疑いを含む界壁の施工不備問題に直面し、株価が急落しました。この事態を受け、ビジネスジャーナル誌は、深山氏を「“お騒がせ企業”のトップ」と批判的に評し、同氏の役員報酬が年間1億2500万円（2018年3月期）に達していたことを報じました。

また、レオパレス21のサブリース契約を巡り、多数のオーナーから集団訴訟を起こされる事態となりました。2017年9月4日、深山氏は帝国ホテルで記者懇談会を開き、メディアの追及に対して、修繕費については「オーナーも経費で落としている」「契約内容に基づくものだ」と主張しました。さらに、界壁の施工不備問題を隠蔽したまま公募増資を行ったとされる2019年2月の株主総会では、深山氏は謝罪を求める株主の声に対し「機会があれば」と述べるにとどまり、釈明は不十分であるとの批判を受けました。

深山氏のレオパレス21社長としての経歴は、同社の成長と同時に、企業倫理や責任問題という課題を浮き彫りにしました。その発言や対応は、多くの関係者や社会から厳しい視線に晒されることとなりました。現在、株式会社ATCの代表取締役会長として、どのような経営手腕を発揮するのか、今後の動向が注目されます。

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