深見安博

深見 安博について

深見安博（ふかみやすひろ、1919年11月26日生まれ - 1972年4月9日没）は、兵庫県神戸市出身のプロ野球選手で、外野手として知られています。また、コーチや監督としても多くの人々に影響を与えた人物でもあります。彼のキャリアは、さまざまなチームでの活躍とともに、多くの記録を残しています。

経歴

西鉄時代

深見は報徳商業高校でエースとして4番を打ち、中央大学を経て西日本鉄道に入団します。彼は、当時の九州地区で強豪チームがひしめき合う中で、中軸選手として活躍しました。1948年には九州・下関六社会人リーグでの試合中に、監督とトラブルを起こし、チームを退団する事態が発生しましたが、その後西鉄は都市対抗野球に出場し、深見は決勝打を放って優勝に大きく貢献しました。

1950年に新たにプロチームとしてスタートした西鉄クリッパースに入団すると、彼は主に4番打者として活躍しました。初年度には打率.279、22本塁打を記録し、新人王は別の選手に譲るものの、その実力を示しました。特に、東急戦での3ラン本塁打は忘れられない名場面として記憶されています。この試合は、選手たちにとっても貴重な経験となり、後に一試合最多得点の試合として記録に残ることになります。

東急時代

1952年、彼は東急フライヤーズにトレード移籍します。この移籍後、深見は3番に定着し、素晴らしい成績を収めました。打率.294で23本塁打を記録し、最終的には25本塁打を打ち、パ・リーグの本塁打王となりました。これは、日本プロ野球史上唯一の2球団にわたる本塁打王のタイトル獲得で、現在も深見のみが成し遂げた偉業です。

高橋・南海時代

その後、彼は高橋ユニオンズを経て南海ホークスに移籍しましたが、全盛期に比べてパフォーマンスにやや陰りが見え、主に代打としての出番が多くなります。ただ、1956年の近鉄戦でのサヨナラ本塁打は、彼の選手としての最後の輝きと言える瞬間でした。

引退後

1957年に現役を引退した後は、指導者としての道を歩みます。日炭高松の監督を経て、古巣の西鉄でコーチとして活躍し、選手たちを指導しました。日炭高松時代には、彼の指導の下、チームは都市対抗野球初出場を果たし、1965年には一時的に監督代行を務めました。また、広島の若手選手たちにも影響を与え、率先して移籍を促した経験もあります。

1972年4月9日、彼は52歳でこの世を去ります。彼の選手としてだけでなく、指導者としての業績も高く評価され、今でも多くの人々に記憶されている存在です。

記録とタイトル

• - 本塁打王：1回（1952年）
• - 同一シーズンに2球団で本塁打：1952年（史上初）
• - オールスターゲーム出場：1回（1953年）

このように深見安博は、プロ野球界において多くの功績を残した選手であり、指導者としても多大な影響を持った人物です。彼の思い出は、今も多くのファンによって語り継がれています。

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