添付ファイル

添付ファイルとは

添付ファイルとは、電子メールで文章と同時に送られるファイルのことを指します。これにより、CDやDVD、USBメモリなどの物理的な媒体を使用せずに、作成したファイルを他の人と共有したり、逆に他の人が作成したファイルを受け取って閲覧したりすることが可能になります。現代の多くのメールクライアントでこの機能がサポートされており、ビジネスやプライベートでのファイルのやり取りに欠かせないものとなっています。

添付ファイルの仕組み

メールの添付ファイルは、元々7ビットのASCIIコードしか扱えなかった電子メールの仕様に対応するため、MIME（Multipurpose Internet Mail Extensions）という規格で定められたbase64方式でエンコードされます。これにより、画像や動画、ドキュメントなどのさまざまな形式のファイルを、テキストデータとしてメールで送信できるようになります。近年では、8ビットのMIME拡張も普及し、より効率的なデータ転送が可能になっています。

添付ファイル利用時の注意点

添付ファイルを利用する際には、いくつかの注意点があります。

環境依存: 作成元の環境と受け取り側の環境が異なる場合、ファイルを表示できないことがあります。例えば、Microsoft Excelファイル（拡張子.xls）をExcelがインストールされていないパソコンで開こうとしても、正常に表示できません。ファイルの種類によっては、専用のアプリケーションやソフトウェアが必要になります。
セキュリティ: メールで送られてくるファイルの中には、悪意のあるプログラム（マルウェア）が仕込まれている場合があります。特に、セキュリティ更新プログラムを偽装した実行ファイル（拡張子.exe）などは、実行するとウイルスに感染する危険性があります。知らない送信者からの添付ファイルや、不審な添付ファイルは安易に開かないように注意する必要があります。
ファイルサイズ: 多くのプロバイダでは、添付ファイルの容量に制限を設けています。容量が大きすぎるファイルはメールで送信できない場合があり、そのような場合はファイル転送サービスを利用する必要があります。

添付ファイルフィルタ

添付ファイルによるセキュリティリスクを軽減するために、多くのメールシステムやセキュリティソフトウェアでは、添付ファイルをフィルタリングする機能が提供されています。これらのフィルタは、特定の拡張子のファイルを削除したり、ウイルスが検出されたファイルを隔離したりすることで、ユーザーを保護します。

以下に、添付ファイルフィルタの例をいくつか示します。

メーリングリスト用添付ファイル除去フィルタ
m-filter
sendmailのmilterでメールのウイルスを削除
添付ファイル除去(削除)フィルタ(w-filter)
添付ファイルを削除してメール転送 for Linux

ファイル転送サービスの利用

メールの添付ファイル容量制限を超える大きなファイルを共有する場合、ファイル転送サービスが便利です。これらのサービスを利用すると、ファイルを一時的にサーバーにアップロードし、そのダウンロードリンクをメールで共有することで、大容量のファイルを送受信できます。代表的なファイル転送サービスには以下のようなものがあります。

ファイル転送サービス
添付ファイル・ツクール

添付ファイルは便利な機能ですが、セキュリティと利用環境に注意して活用しましょう。

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