清川来吉

清川来吉

清川来吉（きよかわ らいきち）は、1864年（元治元年）に広島県で生まれ、1957年（昭和32年）に没した、日本の医師であり政治家です。初代鎌倉市長として、鎌倉の発展に大きく貢献しました。

生涯

医師としての活動

1884年に広島県立医学校（現広島大学医学部）を卒業後、帝国医科大学（現東京大学医学部）選科で学び、1888年に医師免許を取得しました。伝染病研究所（現東京大学医科学研究所）で細菌学の研究に携わった後、広島県に戻り診療所を開設し、広島県医師会長も兼任しました。その後、栃木県足尾病院副院長を経て、1891年に鎌倉雪ノ下に養生所を開設し、鎌倉との関わりを持つようになりました。神奈川県師範学校や鎌倉の小学校で嘱託医も務めています。

1902年には、鎌倉町小町に養生院（現在の清川病院）を開設し、地域医療に貢献しました。

政治家としての活動

1909年、鎌倉町会議員に当選したことをきっかけに、政治の世界へ足を踏み入れました。1917年には鎌倉町長に初当選し、その後も再選を重ね、長期にわたり町政を担いました。町長として、長年の町民の悲願であった市制施行に尽力し、1939年、鎌倉市が誕生すると初代市長に就任しました。

市長在任中は、史都鎌倉を未来に残すため、全市を史跡地として指定することを目指し、都市計画法施行に尽力しました。鎌倉の歴史的景観を守り、文化財を保護することに力を注ぎました。

1957年に生涯を閉じましたが、その半生は鎌倉の医療と発展に捧げられました。

清川来吉の功績

清川来吉の功績は、医療と政治の両面から鎌倉の発展に貢献したことです。

鎌倉における医療体制の確立
鎌倉市の市制施行
史都鎌倉の保全

これらの功績により、清川来吉は鎌倉の発展に大きく貢献した人物として、今もなお人々に記憶されています。

参考文献

『日本の歴代市長 第一巻』歴代知事編纂会、1983年、1071頁。
『鎌倉市史』鎌倉市史編さん委員会、1990年、496～498頁。

外部リンク

養生院清川病院の歩み

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