清水東三羽烏

清水東三羽烏について

清水東三羽烏（しみずひがしさんばがらす）は、1980年代初頭に静岡県の高校サッカー界で光り輝いた伝説の選手たち、すなわち大榎克己、長谷川健太、堀池巧の3名を指す愛称です。この愛称は、彼らが静岡県立清水東高等学校のサッカー部で共に戦ったことから名付けられました。彼らは1965年度生まれで、現在もサッカー界に影響を与え続けています。

歴史と栄光の数々

清水東学園のサッカー部時代、彼らのチームは1982年度の全国高校サッカー選手権大会で見事優勝を果たし、翌年の1983年度には準優勝の成績を収め、全国大会において常に上位に名を連ねる存在となりました。高校卒業後、3人はそれぞれ異なる大学進学を経て社会人サッカーの道へ進みました。具体的には、大榎は早稲田大学を経てヤマハ発動機に、長谷川は筑波大学から日産自動車に、堀池は順天堂大学から読売サッカークラブに所属し、関東の大学サッカーリーグやJSLで競い合いました。

Jリーグの草創期

1991年に清水市（現在の静岡市清水区）がJリーグ参戦を目指して結成したクラブ、清水FC（現・清水エスパルス）において、2名の選手が加入し、さらに1年遅れて堀池もチームへ加わりました。これにより、清水東三羽烏は再び集結し、Jリーグの黎明期を彩る存在となります。特に1993年には、3人全員が日本代表に選出され、堀池は右サイドバック、大榎はディフェンダー、長谷川はフォワードとして活躍しました。また、堀池と長谷川は、アメリカで開催されたW杯のアジア最終予選において「ドーハの悲劇」で知られるチームメンバーになりました。

引退後のキャリア

選手引退後、堀池と長谷川は、清水エスパルスのフロントとしてクラブに貢献しましたが、その後それぞれの道を歩むこととなります。長谷川は清水の監督として指導し、大榎も早稲田大学の監督として地元サッカー界に貢献し、その後、清水ユースの監督およびトップチーム監督を歴任しました。彼らは岡崎慎司、兵藤慎剛、渡辺千真などの若手選手を育成し、次世代への道を切り拓いています。

一方の堀池は、サッカー解説者として活躍。「やべっちFC」などの出演を経て、2013年にはJFA公認S級コーチの資格を取得しました。

関連項目

清水東三羽烏は、サッカー界におけるユニットとしても名を馳せています。彼らの活躍は、同時期の他のサッカーチームや選手たちにも影響を与え、特に「四中工三羽烏」と呼ばれる小倉隆史、中田一三、中西永輔らにもその名が知られています。

このように、清水東三羽烏は高校サッカーからJリーグ、そしてその後のサッカー界全体にわたり、長きにわたって輝かしい足跡を残しています。

もう一度検索