済南軍区

済南軍区（Jinan Junqu）

済南軍区は、中国人民解放軍の七つの主要な軍区の一つであり、主に山東省および河南省の防衛を担っています。この軍区は、3つの集団軍と1つの機動武装警察師団から構成されており、特に対外的な問題を抱えていないため比較的穏便な管理がなされています。

沿革

済南軍区は、2016年2月1日に北京軍区と統合され中部戦区に移行しました。その結果、山東省の管理は北部戦区へと移され、軍区の範囲が再編成されました。これにより、軍区の役割も新たに見直され、現代の安全保障環境に対応できるようになっています。

管轄区域

この軍区の管轄区域には、山東省軍区、河南省軍区、そして青島警備区が含まれています。これにより、地域の安全と安定を確保するための多様な任務を遂行しています。

軍区の指導者

済南軍区の司令部は山東省済南市に位置しています。現司令官は、趙宗岐上将であり、彼は1955年に黒龍江省にて生まれました。政治委員には杜恒岩上将（1951年生、山東省出身）が任命されています。また、副司令官として王軍中将（1953年生）、劉志剛中将（1955年生）、吉文明中将（1957年生）、袁誉柏少将（海軍、1956年生）、孫和栄少将（空軍、1957年生）などが加わり、彼らが重要な軍事的および政治的議題を扱っています。

副政治委員には呂建成中将（1956年生、河南省出身）、張烈英中将（1952年生、遼寧省出身）などがいます。

歴代指導者

済南軍区には、数多くの歴代司令官がいます。著名な人物には、楊得志や李九竜、そして范長龍などが歴任しました。彼らはそれぞれの時代において、軍区の戦略と運営を大きく左右しました。

配属部隊

軍区内にはさまざまな部隊が存在し、第20集団軍、第26集団軍、第54集団軍などが編成されています。

• - 第20集団軍は、河南省開封に司令部を置き、5つの旅団で構成されています。特に第58機械化歩兵旅団や第60自動化歩兵旅団が含まれます。
• - 第26集団軍は、山東省濰坊を司令部に持ち、装甲部隊や高射砲旅団などが配置されています。
• - 第54集団軍は、高速対応部隊として機能し、さまざまな師団と旅団が編成されています。

空軍の構成

済南軍区の空軍は、4つの航空師団から成ります。司令部は山東省済南市にあり、戦闘機や爆撃機など多彩な航空機が配備されています。

具体的には、第5航空師団（戦闘爆撃師団）、第12航空師団（戦闘機師団）、第19航空師団など、多様な任務をサポートする航空部隊が存在します。これにより、空からの防御及び攻撃への迅速な対応が可能となっています。

済南軍区は、その地理的優位性と多様な部隊編成によって、中国の防衛戦略における重要な役割を果たし続けています。

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