済州四・三事件真相糾明及び犠牲者名誉回復委員会

済州四・三事件真相糾明及び犠牲者名誉回復委員会

済州四・三事件真相糾明及び犠牲者名誉回復委員会は、「済州四・三事件真相糾明及び犠牲者名誉回復に関する特別法」に基づいて設置された大韓民国の国家機関です。この委員会は、国務総理の管轄下にあり、済州四・三事件に関する様々な業務を遂行しています。

役割と業務

委員会の主要な役割は、済州四・三事件の真相を究明し、この事件に関する犠牲者及びその遺族の名誉を回復することです。特別法第3条に基づき、以下の事項について審議及び決定を行います。

1. 真相調査のための資料収集と分析: 国内外の関連資料を収集し、事件の詳細を明らかにするために研究・分析を行います。
2. 犠牲者及び遺族の審査・決定: 事件の犠牲者やその家族に対する審査を行い、名誉回復のための決定を下します。
3. 名誉回復の事項: 審査を通じて得られた結果に基づき、犠牲者及び遺族の名誉を回復するための具体的な措置を検討します。
4. 真相調査報告書の作成: 調査結果をまとめた報告書を作成し、広く一般に公開します。これには、史料館の設置なども含まれます。
5. 慰霊施設の造成: 慰霊墓域や慰霊塔の設立を計画し、犠牲者を追悼するための場を整備します。
6. 政府の立場表明: 情報公開や政府の公式な立場を示すことも重要な業務の一部です。
7. 家族関係登録簿の作成: 特別法に定められた家族関係の情報を整理し、記録に残します。
8. 集団虐殺地及び埋葬地の調査: 事件に関連する地名や埋葬地を調査し、遺骨の発掘や収集を行います。
9. 医療及び生活支援金の支給: 犠牲者に対する医療支援や生活支援金の支給を決定します。
10. 報告書作成企画団の運営: 調査結果を報告するための専門チームを編成し、必要な業務を遂行します。
11. その他必要な事項: 委員会が必要と認める他の議題についても協議を行います。

沿革

この委員会は2000年1月12日に特別法が公布されたことを受けて設立されました。2000年8月29日に正式に発足し、2003年10月には真相調査報告書を最終的に確定させました。同年10月31日には盧武鉉大統領が事件について公式に謝罪しました。2008年3月28日には済州四・三平和記念館が開館し、事件の記憶を留める場所を提供しています。

組織構成

委員会は、委員長1人を含む20人以内の委員で構成されています。委員長は国務総理が務め、決定事項を実行するために、済州特別自治道知事の下に実務委員会が設置されています。実務委員会は、知事が委員長を務め、15人以内のメンバーで構成されています。これにより委員会の決定が効率的に実施される体制が整っています。

このように、済州四・三事件真相糾明及び犠牲者名誉回復委員会は、事件の真実を明らかにし、犠牲者及びその家族の名誉を回復するために重要な役割を果たしています。

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