渡名喜元完

渡名喜元完：明治から平成を生き抜いた長寿の男性

渡名喜元完（となき げんがん）は、1884年10月30日に生まれ、1997年1月24日に112歳で亡くなった沖縄県出身の男性です。男性長寿日本一として知られていました。

ハワイでの経験と帰郷後の生活

21歳の時にアメリカ・ハワイ州へ渡り、製糖工場で働きました。1917年に沖縄へ戻り、89歳まで農業を続けました。97歳まで台風後の屋根の修理を自ら行っていたというエピソードも残っています。「グヮングヮンタンメー」という愛称で地元の人々に親しまれていました。

家族と晩年

2男4女に恵まれましたが、いずれも渡名喜よりも先に亡くなりました。晩年は亡くなった次男の妻と同居し、1993年12月から次男の妻が入院したため、病院で過ごしました。

日本人男性最高齢、そして世界へ

1991年9月28日、岡儀平の死去に伴い、106歳333日で日本人男性最高齢となりました。107歳の時点では、視力と聴力が衰え、ほとんど家で過ごしていましたが、琉球の踊り「カチャーシー」を踊ったり、三味線の型を披露するなど、元気な様子を見せていました。酒やたばこは嗜まず、甘い物を好んで食べ、食事には必ず豆の甘煮を加えていました。

「アメリカにも行ったし、思い残すことはない。お天道様に従うまで。良い心を持つと長生きする。仁徳天皇が目標だが、体は上等なので世界一まで生きたい」と語っていました。

日本人男性として初めて111歳、そして112歳の誕生日を迎えました。亡くなった時点で、クリスチャン・モーテンセン、ジョンソン・パークスに次いで世界で3番目に高齢の男性でした。

死去

1997年1月24日、老衰のため北中城村の病院で112歳86日という年齢で生涯を閉じました。

渡名喜元完の長寿は、多くの人々に勇気と希望を与えました。彼の生き方は、私たちに健康で豊かな人生を送るためのヒントを与えてくれるでしょう。

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