渡辺敦子

渡辺敦子：プリンセス プリンセスを支えたベーシスト、その音楽と福祉への情熱

渡辺敦子は、1964年10月26日生まれの日本のミュージシャンです。彼女は、ガールズバンド、プリンセス プリンセスのリーダー兼ベーシストとして広く知られています。

バンド結成から解散まで

熊本県水俣市で生まれ、千葉県で育った渡辺敦子は、高校時代にバンドを結成し、音楽活動を開始しました。当初「赤坂小町」と名乗っていたバンドは、オーディションを経て1986年にプリンセス プリンセスとしてデビュー。渡辺はリーダーとしてバンドをまとめ、その落ち着いた雰囲気で多くのファンを魅了しました。

1989年には「DIAMONDS」がベストセラーを記録し、プリンセス プリンセスは女性バンドとして初の日本武道館ライブを成功させるなど、その人気と実力を不動のものとしました。しかし、1996年にバンドは解散。渡辺はその後、音楽業界での活動を続けながら、新たな分野にも挑戦していきます。

東日本大震災復興支援と仙台PIT設立

2011年の東日本大震災を受け、渡辺はプリンセス プリンセスを期間限定で再結成し、復興支援活動に取り組みました。この活動を通じて集められた約5億円の義援金は、被災地の医療支援や医療福祉育成、そして仙台市にライブイベントスペース「仙台PIT」を設営するために活用されました。

2016年3月11日には、プリンセス プリンセスが仙台PITのこけら落としライブを行い、同施設は音楽活動の拠点としてだけでなく、東北復興支援の一環としても機能しています。

児童福祉施設「ダイアキッズ」の設立

音楽活動と並行して、渡辺は児童福祉にも関心を寄せ、2016年5月には千葉県市原市に児童発達支援・放課後等デイサービス施設「ダイアキッズ」を開設しました。その後、「ダイアキッズ」は多機能型事業所として拡大し、2018年4月には2店舗目となる「ダイアキッズ ネスト」を開所。音楽事業と福祉事業を両輪として、子供たちの育成に力を注いでいます。

東京スクールオブミュージック＆ダンス専門学校校長就任

長年にわたり学校法人滋慶学園で教鞭を執り、東京スクールオブミュージック＆ダンス専門学校の副校長を務めてきた渡辺は、2021年10月に同校の校長に就任しました。音楽教育の分野でも、次世代の育成に貢献しています。

使用機材

渡辺敦子は、長年にわたり様々なベースギターを愛用してきました。

フェンダー・ジャズ・ベース（赤色）：デビュー当時から1987年頃まで使用。
グレコ・フェニックス・ベース（白色、青色など）：1987年頃から使用。TV出演時に主に使用。
スペクター・NS-2（ナチュラル）：1988年夏頃から使用。再結成時にも使用された現在のメインベース。
スペクター・EURO4LX：再結成時に使用。
グレコ・オリジナル・モデル：「ATSUKO」の「A」の字を形取ったオリジナルモデル。TV出演時に主に使用。

著書

渡辺敦子は、自身の音楽活動や経験に基づいた書籍も出版しています。

PRINCESS PRINCESSでうまくなろう 入門 ロックベース 渡辺 敦子 (1998年12月10日)
いつも心にDIAMONDS (1999年6月20日 ビー・アール・サーカス)
WOMAN　女性アーティストが6人が語る、恋愛、家族、そして音楽。(2017年12月20日 リットーミュージック)

渡辺敦子は、音楽家としてだけでなく、教育者、社会貢献家としても多岐にわたる活動を展開しています。彼女の音楽と福祉への情熱は、これからも多くの人々に影響を与え続けるでしょう。

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