渡部和実

渡部 和実（わたべ かずみ）について

渡部和実は、元オウム真理教の幹部であり、神奈川県出身の人物です。彼のホーリーネームはゴーサーラと称され、教団内において重要な地位を占めていました。特に、教団が省庁制を導入した際には、科学技術省の次官の筆頭となり、村井秀夫に次ぐナンバー2として知られています。

学歴とキャリアの初期

1981年、渡部は東京工業大学の生産機械工学科を卒業しました。卒業後は東京の大手電機メーカーに7年間勤務し、技術者としてキャリアを築いていました。彼の技術的なバックグラウンドは、後のオウム真理教での活動にも大きく寄与したと言われています。

オウム真理教への入信

1988年、渡部はオウム真理教に入信し、出家を決意します。彼の出家番号は72であり、出家後は教団内での役割が急速に拡大していきました。教団に入信した当初から、彼には何億円もの研究費が与えられていたとされ、科学や技術の分野で高い専門性を持っていたことが窺えます。

サリンプラント建設事件への関与

渡部は、オウム真理教のサリンプラント建設事件にも深く関与しています。このプロジェクトは、教団が化学兵器を製造するための施設を構築するものであり、彼の技術的能力がここでも重要視されました。渡部はサリン噴霧車の設計・製造を担当し、その結果として松本サリン事件に直結する事態を引き起こしました。この事件は、1994年に発生し、教団の活動を大きく世間に知らしめることとなります。

法的措置と判決

渡部はその後、サリンプラント建設事件に関連して殺人予備罪、そして松本サリン事件における殺人幇助罪で起訴されました。裁判の結果、彼は2002年3月29日に懲役14年の判決を受け、この期間中に教団の活動や自らの行動について多くの反省を促されることとなります。この期間はオウム真理教に関連する事件とその後の社会の変化を見つめる時間でもありました。

出所とその後

渡部は2016年3月29日に刑期満了となり、出所を果たしました。出所後の彼の生活や活動については多くの関心が寄せられていますが、江戸川区での生活が続いていることが報告されています。また、彼の過去の行動に対する社会的対話は、依然として続いている重要なテーマの一つです。

まとめ

渡部和実は、オウム真理教内での重要な役割を持った人物であり、その技術的知識を利用して教団の危険な活動に関与したことが善悪を問われる出来事に繋がりました。彼の経歴とその後の影響は、今もなお多くの人々によって語られ続けています。

もう一度検索