渡部喜十郎

渡部喜十郎（わたなべ きじゅうろう）は、1902年3月20日に愛媛県温泉郡難波村（現在の松山市）で生まれ、2004年10月11日に102歳で亡くなった日本の弁護士です。彼は、日本の弁護士会を代表する日本弁護士連合会の第22代会長を務め、法曹界に大きな足跡を残しました。

渡部は、1902年に愛媛県で生まれました。1920年に北予中学を卒業後、上京し、苦学しながら明治大学で学びました。1929年には高等試験司法科に合格し、弁護士としての道を歩み始めました。

弁護士として活動する中で、渡部は弁護士会の運営にも積極的に関与しました。1966年には東京弁護士連合会会長に就任し、弁護士の地位向上と権利擁護に尽力しました。また、1968年には東京都弁護士協同組合の設立を提唱し、初代の理事長に就任しました。この協同組合は、弁護士の福利厚生の向上に大きく貢献しました。

1971年には、渡部は日本弁護士連合会会長に就任しました。会長として、彼は弁護士の倫理向上、法制度の改善、人権擁護など、幅広い分野でリーダーシップを発揮しました。1984年には、全国弁護士協同組合連合会の初代理事長にも就任し、全国の弁護士の連携を強化しました。

渡部喜十郎は、弁護士としての卓越した能力と、弁護士会の発展に尽力した功績により、法曹界内外から高く評価されています。彼のリーダーシップと先見の明は、今日の日本の法曹界の礎となっています。102歳という長寿を全うし、日本の法曹界に多大な貢献をした渡部喜十郎は、その功績とともに、多くの人々の記憶に刻まれています。

外部リンク：「明治生まれの「巨星墜つ」―故 渡部喜十郎会員を偲ぶ」

[参考文献：『全國辯護士大觀』法律新聞社　1987年]

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