湖岸道路

滋賀県琵琶湖の湖岸道路：自然と都市をつなぐ道

滋賀県琵琶湖の周辺には、琵琶湖の景観を楽しみながらドライブできる湖岸道路が整備されています。この道路網は、地域住民の生活道路であると同時に、観光資源としても重要な役割を担っています。

湖岸道路：狭義と広義

「湖岸道路」という名称は、琵琶湖南岸・東岸に位置する複数の道路を総称として用いられます。狭義には、古くから存在する大津市街地の湖岸沿いの道路を指しますが、広義には、琵琶湖総合開発事業によって整備された「湖周道路」や、洪水対策を兼ねた「湖岸堤・管理用道路」なども含まれます。特に東側の湖岸道路は「さざなみ街道」という愛称で親しまれています。

湖岸堤・管理用道路は、琵琶湖の水位上昇による洪水から農地を守るために建設されました。その後、一般道路として開放され、現在では全長50.4kmに及ぶ道路網の一部を構成しています。この道路は、琵琶湖の基準水位より2.6m高い位置に造られ、湖岸には波の力を弱めるための消波帯（前波）が設けられています。

都市公園湖岸緑地：憩いの空間

湖岸道路沿いには、多くの都市公園湖岸緑地が整備されています。これらの緑地は、消波帯の一部を利用して作られており、地域住民の憩いの場として親しまれています。公園によって、付帯施設やバーベキューの可否などが異なります。また、同じ名称の公園が複数存在する場合もあります。長浜市の湖岸緑地（長浜南浜地区など）は、さざなみ街道沿いに位置しているため、ここでは省略します。

南湖東岸地域の湖岸緑地

南湖東岸地域には、多くの湖岸緑地が存在します。以下に主な緑地を挙げます。ただし、中主吉川は湖岸道路からやや離れた場所に位置しています。

草津市：帰帆島、北山田、志那、津田江
守山市：赤野井、木浜
野洲市：野洲川河口（守山市に跨る）、吉川、中主吉川

湖東湖北地域の湖岸緑地

湖東湖北地域では、湖岸道路沿い（長浜市公園町交点以南）の緑地を以下に示します。

東近江市：栗見新田、栗見出在家
彦根市
米原市：宇賀野、長沢
* 長浜市：田村、さいちか浜

有料化社会実験

2023年のゴールデンウィーク期間中、草津市志那町の湖岸緑地志那2エリアにおいて、有料化社会実験が行われました。これは、駐車場の有料化とバーベキューの食材提供・グリル等の貸出しを伴うものでした。この実験は、施設の利便性向上とマナー遵守の促進を目的として実施され、その結果や課題が分析されています。

琵琶湖と湖岸道路の未来

琵琶湖の湖岸道路は、防災、交通、観光など、多様な役割を担っています。今後も、地域住民の生活と調和しながら、その整備と保全が重要になります。そして、自然環境との共生を考慮した持続可能な管理が求められます。湖岸道路は、琵琶湖の美しい景観と地域社会の未来を繋ぐ重要なインフラと言えるでしょう。

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