湯上剛輝

湯上 剛輝 - 陸上競技選手

湯上剛輝（ゆがみ まさてる）は1993年4月14日生まれで、滋賀県甲賀市の出身です。彼は男子陸上競技選手であり、専門は円盤投です。身長は183cmで、力強いパフォーマンスを見せています。彼の円盤投げの自己ベストは62m16で、かつての日本記録であり、世界ろう記録でもあります。

経歴

湯上は幼少期から障害を抱えており、先天性の難聴と診断されました。小学6年生の時に、人工内耳を埋め込む手術を受け、これによって聴覚の改善を図りました。この困難を乗り越え、彼は滋賀県立守山高等学校で陸上競技を始めます。初めは投てき種目に親しむ中で、持ち前のセンスを発揮し始めました。

中京大学に進学すると、円盤投げに特化し、競技者としての才能を開花させていきます。大学での成績を上げた彼は、トヨタ自動車に入社し、スポーツ界でも名を広げていきました。彼は2017年に開催されたサムスンデフリンピックで日本代表として出場し、55m58の記録で見事銀メダルを獲得しました。この成果は彼にとって大きな自信となりました。

彼の円盤投げにおける最初の大きな成功は、2018年6月に開催された第102回日本陸上競技選手権大会において得られました。この大会では、彼は3投目に61m02を記録し、日本人として初めて61メートル台に到達し、見事な新記録を樹立しました。さらに、続く4投目、5投目でも62m03、62m16と立て続けに日本記録を更新しました。この記録は、日本の円盤投げ界における新たな幕開けを告げるもので、過去に記録された60m22の記録以来、約40年の停滞を打破したものでした。特に、湯上は堤雄司選手が持っていた60m37という日本記録を、わずか1年足らずで上回るという偉業を達成しました。

なお、その後の2020年3月には堤選手に再び更新されていますが、湯上の記録は未だに彼の成績として歴史に残っています。また、彼の取得した62m16は世界ろう記録としても認識されています。

その後、第18回アジア競技大会でも日本代表に初めて選出され、57m62の記録を残しながら6位に入賞。このように、湯上剛輝は障害を克服し、陸上競技界での成功を収めた勇敢なアスリートであり、彼の活躍は多くの人々に勇気を与える存在となっています。彼の挑戦と功績は、今後の競技者たちにとっても大きな励みとなるでしょう。

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