滴草由実

滴草由実：音楽とアートの融合

滴草由実（しずくさ ゆみ、1984年7月9日 - ）は、その音楽性と芸術的な才能で多くの人々を魅了してきたアーティストです。鹿児島県出身の彼女は、シンガーソングライター、ラジオパーソナリティとして活動する傍ら、画家としても才能を発揮しています。

音楽への目覚めと挫折、そしてデビュー

幼少期から音楽に触れ、合唱団での経験を経て歌い始めた滴草由実。中学生時代にはいじめを経験し、小柳ゆきの楽曲「be alive」やローリン・ヒルのアルバム『MISEDUCATION』に感銘を受け、歌手を志すようになりました。高校2年時には大阪へ転居し、通信制高校に通いながら音楽活動を開始。2003年、18歳でメジャーデビューを果たします。

多彩な音楽性

R&Bやソウルを根底に持ちながらも、彼女の音楽性は非常に多彩です。「花篝り」では和風ポップス、「Communication break out」や「君の涙を無駄にしたくない」ではロック調の楽曲に挑戦するなど、幅広いジャンルを横断しています。2007年以降は、アコースティックなサウンドを基盤とした「オーガニック・ソウル」をテーマに楽曲制作を行っています。

作詞は全て自身で手掛け、作曲は徳永暁人やYOKO Black. Stoneらが担当することが多いですが、2008年発表のシングル『CALLING ME』からは自ら作曲も手掛けるようになりました。2014年には、DJ HASEBEやグラミー候補のプロデューサーらが彼女のリミックスを手がけるなど、その音楽性は高く評価されています。

アーティスト活動と苦難

デビューのきっかけとなったオーディションでは、宇多田ヒカルの「Automatic」を歌唱しグランプリを獲得しました。しかし、デビュー前にはなかなかオーディションに合格できず、Beingのオーディションを最後に歌手を諦めようとしていた時期もあったそうです。2013年には4年ぶりのアルバムを発売しましたが、その間、声が出なくなるという苦難も経験。新しい発声方法を習得するなど、地道な努力を重ねて復活を遂げました。

姉への想い、祖母への感謝

シングル『君の涙を無駄にしたくない』のカップリング曲「証」は、海外で暮らす姉の結婚を祝して制作された楽曲であり、結婚式で披露されました。また、配信シングル「さくらのぬくもり」は、亡くなった祖母への想いを込めた楽曲です。彼女の楽曲には、家族への深い愛情が込められています。

画家としての才能

滴草由実は、画家としてもその才能を発揮しています。ルーブル美術館で行われたアートフェス「SALON ART SHOPPING PARIS」に2作品が出品されるなど、国際的にも評価されています。CDジャケットなどのアートワークも手掛けており、公式サイトでは作品の購入も可能です。

現在とこれから

2021年3月にビーイングとの契約を終え、同年12月には結婚を機に円満退社。今後は画家としての活動に専念することを発表しています。音楽活動を通じて培ってきた感性と表現力を活かし、新たなアートの世界で更なる活躍を遂げることでしょう。

彼女の音楽とアートは、多くの人々に感動と勇気を与え続けています。滴草由実の今後の活動から目が離せません。

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