演劇女子部「ファラオの墓」

演劇女子部「ファラオの墓」～愛と運命の物語～

2017年と2018年、モーニング娘。'17と'18によって演じられた舞台「ファラオの墓」は、竹宮惠子による人気漫画を原作とする、壮大な歴史劇です。古代エジプトを舞台に、滅亡した小国の王子と王女、そしてウルジナの暴君スネフェルを巡る、切なく激しい愛と運命の物語が描かれました。

物語の概要

強国ウルジナによって故郷を滅ぼされたエステーリアの王子サリオキスと王女ナイルキアは、それぞれ奴隷と神官の養女として生き延びます。運命のいたずらによって、サリオキスはウルジナ城でアンケスエン妃と、ナイルキアは森でスネフェルと出会います。身分も名も知らずに惹かれ合う二人。サリオキスは奴隷村を脱出し、「砂漠の鷹」と呼ばれる伝説の戦士となり、ウルジナへと立ち向かいます。

ナイルキアは戦乱の渦中に巻き込まれ、悲劇的な運命をたどる一方、サリオキスとスネフェルは、愛憎入り混じる壮絶な最後の戦いを繰り広げます。2017年の公演「ファラオの墓」では、「太陽の神殿編」と「砂漠の月編」の2つのバージョンが上演され、それぞれのキャストが異なる物語を演じました。

キャストと公演

モーニング娘。のメンバーが、男女問わず全ての役を演じきったことが大きな話題となりました。女性キャストによる迫力ある殺陣や、野中美希によるハープの生演奏など、見どころ満載の舞台でした。2017年の公演はサンシャイン劇場にて、2018年の「ファラオの墓～蛇王・スネフェル～」はサンシャイン劇場と大阪メルパルクホールで開催されました。

2018年の公演は、原作に新たな解釈を加えた作品で、スネフェルを主軸とした物語が展開されました。この公演を最後に、尾形春水はモーニング娘。'18を卒業、芸能界を引退しました。また、この作品以降、演劇女子部の舞台作品はBEYOOOOONDSを主演とした作品にシフトしていったため、モーニング娘。による舞台作品としては「ファラオの墓」が最後となりました。

サウンドトラックとDVD

両公演ともに、オリジナルサウンドトラックとDVDが発売されました。2017年発売のサウンドトラックには、公演で使用された楽曲が収録されており、2017年6月2日には会場先行発売されました。2018年発売のサウンドトラックも同様に、公演楽曲を収録し、2018年6月1日には会場先行発売されています。

DVDは、2017年の公演では「太陽の神殿編」と「砂漠の月編」の2枚組、2018年の公演では「蛇王・スネフェル」の本編が収録されています。サウンドトラックには、アルバム未収録の楽曲も多数収録されており、舞台の感動を再び味わえる内容となっています。

まとめ

演劇女子部「ファラオの墓」は、モーニング娘。のメンバーによる圧巻の演技と、壮大な物語、そして美しい音楽が融合した、忘れがたい舞台作品となりました。原作ファンはもちろん、そうでない人にも強くおすすめできる、感動的な歴史劇です。その熱気と感動は、サウンドトラックとDVDを通して、今もなお多くのファンを魅了し続けています。

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