漢翔航空工業

漢翔航空工業について

漢翔航空工業（Aerospace Industrial Development Corporation, AIDC）は、台湾を拠点とした航空機製造企業であり、軍用機の開発と製造、さらには民間機の製造や整備を行っています。1946年に南京で設立された航空工業局がその起源であり、国共内戦の影響で1949年に台湾へ移転し、1954年には空軍技術局に再編されました。この組織は、航空産業の成長を支える重要な役割を果たし続けます。

1969年3月には、航空工業発展中心として改組され、その後1981年には第4世代戦闘機の開発に着手します。このプロジェクトは1988年にF-CK-1という新型機として結実しました。1983年には、この組織の上部機関が空軍から国家中山科学研究院に移りました。1991年には航空工業が十大新産業の一つに認定され、1996年には漢翔航空工業として法人化が進められました。

企業化以降、漢翔航空工業は多角化を推進し、国防省からの支持を受けてF-CK-1の後継機の開発にも着手しました。2006年には改良型F-CK-1Cの初飛行を成功させ、2014年には民営化し、台湾証券取引所にも上場しました。このような成長は、航空機の製造だけにとどまらず、エンジンの開発やライセンス生産へと広がっています。

製品ラインナップ

漢翔航空工業は、数多くの自社開発機とライセンス生産機を取り扱っています。自社開発の代表的な製品には、次のような航空機が含まれます。

• - F-CK-1
• - AT-3
• - XA-3
• - T-CH-1
• - XC-2
• - AT-5（勇鷹 高級教練機）

また、ライセンス生産としては、F-5E、PL-1B、UH-1Hなどが挙げられます。エンジンに関しても、ゼネラル・エレクトリック CT7やハネウェル HTF7000、TFE731、ITEC TFE1042をはじめとする多様なエンジンを使用しており、これらは専門技術を有するエンジニアによって整備されています。

まとめ

漢翔航空工業は、台湾だけでなく国際的な航空市場でも重要な役割を果たす企業です。長い歴史の中で培われた技術力と、国防部からの支援を武器に、未来の航空機開発にも挑む姿勢が伺えます。航空産業の健全な発展を支えるこの企業は、今後も多くの注目を集めることでしょう。

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