激猿シアター

激猿シアターについて

『激猿シアター』は、上西園茂宣が手掛けた日本のギャグ漫画で、1992年から1994年にかけて週刊少年サンデーで連載されていました。この作品は、タイトルの通り数多くのアホなキャラクターが登場し、独自のユーモアで読者を楽しませることをコンセプトにしています。しかし、そのユーモアがあまり受け入れられず、作品は常に不人気の波にさらされていました。

作品の変遷

『激猿シアター』は、初めは「アホたれさん」という意味の言葉からタイトルが付けられました。しかし、早い段階から読者からの厳しいフィードバックが続き、作者自身が自虐的なユーモアを盛り込むことが多くなりました。そして、連載が続く中で「読者のアンケートが悪い」「面白くないといった投書が来た」といったネタが頻繁に登場し、次第にこの作品は不人気を前面に押し出す形となりました。

1993年に、「干支に合わせて」という理由から『激鳥シアター』にタイトル変更が行われ、さらに1994年からは『激犬シアター』として連載を続けることとなりますが、実際の内容はほとんど変わっていません。これにより、連載は約2年半に及びましたが、結局は打ち切りとなりました。作品タイトルの略称としては「激猿」「激鳥」「激犬」と呼ばれることが一般的でした。

主要な登場人物

マンガ君

マンガ君は、本作の主人公で、常にEOSと書かれたTシャツを着用した青年漫画家です。連載の初期には、「作者自身に似ている」との表現がありましたが、次第に作者の上西園そのもののキャラクターとして描かれるようになりました。彼は周囲からの厳しい反応や、担当編集者からの手痛いダメ出しを受けながらも、なんとか漫画家としての道を歩んでいきます。最終的には、全ての漫力を使い果たしその命を落としてしまいますが、「漫画の神様」によって新たな命を与えられ、再び新作に挑むことになります。

ひろみ

ひろみはマンガ君の相棒とも言える女性ですが、その関係性ははっきりせず、重い病気を抱えながらも彼の支えとなるキャラクターです。彼女は「ウィルス性の痔」という難病を患っており、完治へ向かうも、その性格は内面的には腹黒いところもあります。

愛と恋

『激鳥』から登場した愛は、マンガ君の新たな相棒で、彼に対して辛辣な毒舌を投げかけ、彼を苦しめる役割を果たします。さらに、彼女の妹である恋は、『激犬』に登場しますが、姉以上の厳しい言葉でマンガ君を追い詰め達が登場します。姉妹そろっての毒舌は、マンガ君にとって新たな試練となることでしょう。

単行本と電子書籍

『激猿シアター』、『激鳥シアター』、および『激犬シアター』にはそれぞれ全1巻が存在しますが、いずれも絶版となっています。ただし、マンガ図書館Zでは電子書籍として利用可能で、いつでも楽しむことができます。この作品は一度は不人気とされながらも、どこか魅力的で、今なお多くのファンに支持されている作品となっています。

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