火怨・北の英雄 アテルイ伝

火怨・北の英雄 アテルイ伝

『火怨・北の英雄 アテルイ伝』は、2013年1月から2月にかけてNHK BSプレミアムで放送されたテレビドラマです。原作は高橋克彦氏の小説『火怨 北の耀星アテルイ』。東日本大震災からの復興を願う岩手県への応援歌として制作され、現代パートと古代パートが織り交ぜられた構成となっています。

あらすじ

物語は、震災で被災した岩手県民・日高タキの回想という形で進行します。タキは、夫が生前研究していたアテルイの原稿を手に、蝦夷（えみし）の英雄アテルイの生涯を語り始めます。大和朝廷の侵略に対し、故郷を守るために立ち上がったアテルイの勇姿、そして彼を取り巻く人々の愛と葛藤が描かれます。

登場人物

阿弖流為（アテルイ）：大沢たかお
大墓（おおはか）の族長・阿久斗（アクト）の次男。弓馬に優れ、正義感が強く、大和朝廷の侵略に抵抗する。蝦夷の人々を率いて勇敢に戦うが、次第に追い詰められていく。

佳那（カナ）：内田有紀
大伴氏に仕える下女。アテルイと恋に落ち、結婚。彼を支え、息子・星丸を産む。アテルイの降伏後、里人とともに津軽へ落ち延びる。

阿万比古（アマヒコ）：石黒賢
アテルイの兄。冷静沈着で知略に長ける。ヤマトに捕らえられ、奴婢として都へ連行される。後に坂上田村麻呂に才能を認められ出世するが、アテルイ暗殺を命じられ苦悩する。

阿久斗（アクト）：神山繁
アテルイの父。大墓の族長。ヤマトとの対立を避けようとするが、最終的にはアテルイに族長の座を譲り、彼の戦いを支持する。

母礼（モレ）：北村一輝
盤具公（いわぐのきみ）。ヤマトに恭順していたが、ヤマトの蝦夷に対する残虐な政策に憤り、アテルイと共に戦う。

坂上田村麻呂（サカノウエノタムラマロ）：髙嶋政宏
大和朝廷の武将。蝦夷征討の指揮を執り、アテルイと対峙する。アテルイの才能と人柄を認め、助命を嘆願するも聞き入れられず。

ドラマの見どころ

アテルイの英雄譚: 大和朝廷に立ち向かった蝦夷の英雄アテルイの生き様を、迫力ある映像と感動的なストーリーで描いています。
豪華キャスト: 大沢たかお、内田有紀、石黒賢、高嶋政宏ら、実力派俳優陣が熱演を繰り広げます。
東日本大震災からの復興へのメッセージ: 物語全体を通して、困難に立ち向かう人々の勇気と希望を描き、震災からの復興へのメッセージを伝えています。

スタッフ

原作: 高橋克彦『火怨 北の耀星アテルイ』
脚本: 西岡琢也
音楽: 川井憲次
* 演出: 佐藤峰世、田中英治

『火怨・北の英雄 アテルイ伝』は、歴史ドラマとしての面白さはもちろん、現代社会にも通じる普遍的なテーマを描いた作品です。アテルイの生き様を通して、故郷を愛する心、困難に立ち向かう勇気、そして平和への願いを感じ取ることができるでしょう。

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