災害防止軽減局 (タイ)

タイ王国内務省災害防止軽減局について

タイ王国内務省災害防止軽減局（Department of Disaster Prevention and Mitigation: DDPM）は、2002年10月3日に設立された、タイ内閣内務省の内部部局です。この局は、国民の生命と財産を災害から守ることを使命とし、防災・減災に関する幅広い業務を担っています。

設立の背景

DDPMは、かつて複数の組織が担当していた防災・減災・復興に関する基本計画、施策の策定、協力関連事業を集約するために設立されました。これにより、災害対策における専門性と効率性を高めることが目指されました。設立当初は、以下の5つの組織が統合されました。

地方開発振興局
地方行政局 民間防災部
首相府次官事務所 防災委員会事務局
公共福祉局 被災者支援部
地方開発局

組織と所在地

DDPMの本部はバンコクのドゥシット区に位置しており、以下の通り、多岐にわたる部局で構成されています。

総務部
財務部
システム開発室
情報技術センター
局運用センター
災害防止軽減センター（18地区）
災害軽減対策センター
被災者支援部
災害防止軽減政策部
災害防止軽減制度部
災害防止軽減推進部
災害防止軽減高等専門学校（各地に地区校あり）
機械工場班
広報部
災害事故復旧・交通安全部
国際協力研究部

各部局は、それぞれの専門分野において、災害対策の推進に貢献しています。災害防止軽減センターは、タイ全土を18の地区に分け、地域ごとの防災・減災活動を支援しています。

主な業務内容

DDPMの主な業務内容は以下の通りです。

防災政策の立案と実施：災害に強い社会を構築するための政策を策定し、実施します。
災害情報の収集と分析：災害の発生状況や被害状況を正確に把握し、適切な対策を講じるための情報収集と分析を行います。
警報の発令：災害発生の危険性が高まった場合、国民に迅速かつ適切な警報を発令します。
復旧・復興支援：災害発生後、被災地の復旧・復興を支援します。
被害評価：災害による被害状況を正確に評価し、今後の災害対策に活かします。
被災者支援：被災者に対する生活支援や医療支援を行います。
防災教育と啓発：国民の防災意識を高めるための教育活動や啓発活動を行います。

災害対応

DDPMは、2011年にタイ北部・中部地域及びバンコク都で発生した降雨・洪水被害に対して、政府主導の対策センター設置に協力しました。このセンターは、被災地の復旧と住民の生活支援に貢献しました。

災害防止軽減高等専門学校

DDPMは、防災・減災の専門家育成のため、災害防止軽減高等専門学校を運営しています。本校はパトゥムターニーに位置し、コーンケーン、チェンマイ、プラーチーンブリー、ピッサヌローク、プーケット、ソンクラーにも地区校を設けています。

国際協力

DDPMは、国際協力研究部を通じて、国際的な防災・減災活動に積極的に参加しています。

関連機関

DDPMは、災害貯蓄組合を通じて、災害対策に関わる職員の福祉向上にも努めています。

まとめ

タイ王国内務省災害防止軽減局は、災害から国民を守るための重要な役割を担う機関です。その活動は、政策立案から現場での支援まで多岐にわたり、災害大国であるタイの安全・安心な社会づくりに大きく貢献しています。今後も、DDPMは災害対策の専門性を高め、国民の安全確保に努めていくことでしょう。

外部リンク

タイ語）'>災害防止軽減局公式ホームページ（タイ語）
タイ語）'>タイ政府水害・風害・土砂災害特別対策センター（タイ語） (2011年)
* 英語）'>タイ政府水害・風害・土砂災害特別対策センター（英語） (2011年)

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