無限神刀流

無限神刀流居合術について

無限神刀流居合術（むげんしんとうりゅういあいじゅつ）は、日本の伝統的な武道の一つであり、居合の流派のひとつとして位置づけられています。この流派は、昭和30年代に大東流合気柔術の教授代理である山本角義（留吉）によって創始されました。

この流派の発展の背景には、武道界に名を刻む武田惣角の教えがあります。武田は大東流合気柔術の中興の祖として知られ、彼のもとで学んだ山本角義は、多様な技術を取り入れながら独自の流派を築き上げました。約10年もの年月をかけて育んだ無限神刀流居合術は、伝承された技術に新たな工夫を施したものです。

無限神刀流居合術の特筆すべき点は、技法の構成が非常に多岐にわたっていることです。一般的な居合術とは異なり、基本四法、座り技、半立座、立技、そして奥居合の五つの段階に分けられた技法が存在します。この体系的なアプローチは、他流派とは一線を画す特徴となっています。さらに、真剣術（組太刀）や杖捕り（短槍術、棒術）といった他の技術も伝承されており、その幅広い技術体系は多くの武道愛好家に魅力を感じさせます。

特に注目すべきは、座技の取り扱いです。この流派では座技において正座からの技法のみが伝承されており、胡坐からの技は含まれていません。この点は、林崎系の居合と比較すると明らかに異なる点であり、無限神刀流居合術の独自性を際立たせています。また、座技、半座、立技の技術区分については、先代からの大東流の技術に基づいており、これによって流派の根幹が形成されています。

無限神刀流居合術の歴代の指導者には、流祖である山本角義に続いて、第二代では長尾全祐、須藤丈、橋本史郎、岩隈勉、鵜沢勝彦といった名士が名を連ねました。その後、第三代には種村恒久匠刀、種村恒太郎、岡安嘉一、石川智広、平岡祥淑、石山浩二、磯部力夫、鈴木貴之などがその流派を受け継いでいます。

無限神刀流居合術の文化的な側面も見逃せません。流派は豊かな伝承を持つと同時に、現代においても多くの愛好者がいます。武道を通じた精神的な修練や技術の向上を目指す人々にとって、この流派は貴重な学びの場を提供しています。無限神刀流居合術に興味を持った方は、ぜひその道場を訪れてみることをお勧めします。日本の武道文化の奥深さを体感できることでしょう。

参考情報

• - 神刀柔進会ホームページ
• - 宗主長尾全祐直門 富士神刀柔進会/静岡県富士市
• - 柔進館
• - 玄武館世界忍法武芸連盟・国際柔術連盟総本部

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