熊本県立熊本聾学校

熊本県立熊本聾学校

熊本県立熊本聾学校（くまもとけんりつ くまもとろうがっこう）は、熊本県熊本市の東区に所在する県立の聾学校であり、熊本県にはこの学校だけが存在します。略称として「熊聾（くまろう）」と呼ばれるこの学校は、1911年に設立された私立熊本盲唖技芸学校を起源に持ち、1953年に現在の校名に改称されました。2011年には100周年を迎え、その歴史と伝統を誇っています。

学校の概要

熊本県立熊本聾学校は、幼稚部、小学部、中学部、高等部など、複数の教育段階を提供しています。具体的には、以下のような学部構成となっています：

• - 幼稚部
• - 小学部（6年間）
• - 中学部（3年間）
• - 高等部

- 本科（3年間）：普通科（一般学級・重複学級）、理容科
- 専攻科（本科終了後の2年間）：理容科

このように、聾学校としての特殊性に対応した教育が施されています。

歴史的な沿革

設立からの経緯を遡ると、1911年9月15日に熊本盲唖技芸学校が認可を受け、同年の11月には熊本市坪井町にて開校しました。設立当初の生徒数は35名であり、その内訳は盲が27名、聾が8名でした。1915年には新校舎が完成し、年を追うごとに教育内容と施設が充実していきました。

1947年には学校教育法が施行され、熊本県立聾学校として独立しました。この後も学校は進展を遂げ、1968年には幼稚部が新設され、1969年には新しい校舎が完成し、移転が行われました。さらには1991年に80周年を記念して新校章と校歌が制定され、学校のアイデンティティが強化されました。

校章と校歌

校章は80周年を記念して1991年に成立し、デザインには2枚の銀杏の葉と「熊」の文字が組み合わされています。校歌も同年に制定され、作詞は当時の校長であった杉元安弘氏、作曲は末次定義氏によるもので、1929年に制定された旧校歌の歌詞が基になっています。

併設校と周辺施設

熊本聾学校には聴覚支援センターや熊本県立熊本支援学校高等部の東町分教室が併設され、幅広い支援を提供しています。また、周辺には熊本県立盲学校や熊本県立第二高等学校、熊本市立の各中学校や小学校などがあり、地域との連携も密に行われています。

部活動と交通アクセス

部活動も盛んで、運動部にはバドミントン部や陸上部、文化部には美術部、手話落語部などがあります。同好会活動もあり、生徒の個々の興味に合わせた活動が支援されています。

交通面では、熊本市交通局の路面電車で「健軍町停留場」が最寄りの駅となり、アクセスも良好です。これは、学校が地域との繋がりを大事にしていることを示しています。

まとめ

熊本県立熊本聾学校は、教育の質と歴史的背景をともに持ちながら、聾者に特化した教育環境を提供する重要な存在です。たゆまぬ努力の中で、これからも地域社会に貢献し続けることでしょう。

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