熱血!!タイガース党

熱血!タイガース党

サンテレビでプロ野球のオフシーズン（概ね10月から翌年3月まで）に放送される、阪神タイガースに特化した情報バラエティー番組です。1999年度に放送を開始して以来、長年にわたり阪神ファンに親しまれています。

放送の歴史と特徴

番組は1999年10月にスタート。当初は30分番組でしたが、2002年度からは放送時間が54分に拡大されました。かつてはKBS京都テレビでの同時ネットや、GAORAでの遅れ放送も行われていました。

番組の象徴とも言えるのが「党首」と呼ばれるメイン司会者です。初代は真弓明信氏（元阪神選手）が務め、2000年度以降は福本豊氏（元阪神コーチ）が党首として番組を牽引しています。福本党首は、生放送中に格言を披露したり、書をしたためるコーナーが名物となっています。

毎年11月から1月にかけては、阪神タイガースの現役選手やコーチをゲストに招き、シーズンを振り返ったり、素顔に迫ったりする企画が中心となります。また、例年2月には番組主催で春季キャンプ地の見学ツアーを実施し、党首やレギュラー陣も同行して取材を行います。キャンプ期間中は、現地に臨時スタジオ「沖縄出張所」を設けて生中継を行うこともあります。

放送は原則としてサンテレビのスタジオからの生放送ですが、年末の特別企画やキャンプ報告などは事前に収録されることもあります。年末年始に拡大スペシャルや「阪神タイガース座談会」が組まれたり、シーズン中に「熱血!タイガース党スペシャル」として前半戦の振り返りや後半戦の展望を特集したりすることもあります。

近年では、阪神の優勝記念旅行（2023年ハワイ）にレギュラー陣が同行取材したり、俳優の渡辺謙氏が「世界のタイガース党員」として出演したりと、幅広い企画を展開しています。2024年度からは阪神球団の公式動画配信サービス「虎テレ」での同時配信も開始され、放送エリア外のファンもリアルタイムで視聴できるようになりました。

主な出演者

党首（総合司会）:
真弓明信（1999年度）
福本豊（2000年度〜）
中田良弘（2011年度から「副党首」として出演頻度が高い）
幹事長（司会）:
濱中治（2012年度〜、阪神コーチ就任期間中は「休職」扱い）
進行役: 党首補佐（サンテレビ男性アナウンサー）と秘書（関西で活動する女性タレントやフリーアナウンサー）が担当します。湯浅明彦アナ、木内亮アナ、橋本航介アナ、村上昴輝アナなどが党首補佐を歴任・担当。秘書は武田訓佳氏などが長く務めています。
党員代表: 過去にはテンダラーやストリークといったお笑いコンビが出演していました。

番組を彩るコーナー

『熱血!タイガース党』では、オフシーズンに阪神タイガースの話題を深掘りするための様々なコーナーが設けられています。

Weeklyタイガース: 1週間の阪神の動きやニュースを振り返る主要コーナーです。時代によって進行役やスタイルが変化し、「ゆあぴーの熱血チェック！」などのフレーズが生まれました。春季キャンプ期間中は「CAMP FLASH」として集中的にキャンプ情報をお届けします。
今週の特集: 阪神の選手やコーチへのインタビュー、キャンプ取材報告などを中心に構成されます。新人選手のお披露目の場となることも多く、引退したばかりの選手がゲスト出演することもあります。
回顧企画: シーズン中の名場面や過去の歴史を振り返る企画として、「検証 あの時あの瞬間」や「サンテレビボックス席 名場面集」「サンテレビボックス席 熱血!お宝映像」などが放送されてきました。岡田監督復帰時には「今年はA.R.E.よ」と題し、過去の「アレ」（優勝）を振り返る企画も人気を集めました。
背番号列伝: 阪神の歴史を彩った背番号に焦点を当て、その番号を背負った選手たちを紹介します。
熱血!野球塾: 少年野球選手からの質問にゲストの選手が答える企画です。
濱中野球研究所: 幹事長の濱中氏が、選手の好成績の要因を分析したり、キャンプでの注目選手を紹介したりするコーナーです。
訓佳の「〜の訓佳ら」: 秘書の武田氏が野球初心者として阪神の練習などを体験するロケ企画です。
熱血!!キャンプリポート: 春季キャンプ期間中に、阪神の現役選手自身がキャンプの様子をリポートする人気企画です。罰ゲームから始まったというユニークな歴史を持ちます。
若虎に直撃!: 若手有望株の選手にインタビューし、素顔や取り組みに迫ります。橋本アナがインカムマイクに飾りを付けていた時期もありました。
視聴者プレゼント: ゲストのサイングッズや番組オリジナルグッズなどが用意され、応募方法も時代と共に変化しています。

この他にも、福本党首の書き下ろしや、野球関係者が経営する店舗を訪問する企画など、様々な試みが過去に行われました。

ポストシーズン・特別編成

阪神タイガースがクライマックスシリーズや日本シリーズに進出した場合、試合中継を優先して番組が休止となることがあります。しかし、敗退が決定すれば翌週から通常放送に戻ります。2014年の日本シリーズ進出時や2023年の日本一決定時も、試合結果や関連イベントのダイジェストなどを番組内で積極的に取り上げています。

レギュラーシーズン中も、オールスターゲーム前後などに「熱血!タイガース党スペシャル」と称した特別番組を編成し、前半戦の総括や後半戦への展望などを特集します。2023年には阪神のセ・リーグ優勝、日本一達成に伴い、年末に異例の長時間特番「お～んみそかスペシャル」が放送され、優勝決定試合の中継アーカイブや祝勝会、優勝パレード、ハワイ優勝旅行の映像などが大放出されました。

関連番組

サンテレビの阪神戦中継「サンテレビボックス席」とは密接に連携しており、レギュラー出演者が中継に登場したり、優勝時にレギュラー陣が「六甲おろし」を歌う映像が流されたりしています。また、「サンテレビボックス席」の中継アーカイブを活用した「虎辞書なる!!」なども関連番組として存在します。朝日放送ラジオの阪神情報番組「ラジオで虎バン！」とも連携企画を行うなど、阪神タイガースに関する情報発信の中心的な役割を担っています。

長年にわたり、阪神タイガースファンにとってオフシーズンの楽しみとして定着している番組です。常に新しい企画を取り入れつつ、阪神への熱い思いを届けています。

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