片上公人

概要

片上公人（かたかみ こうじん、1939年6月28日 - 2010年）は、日本の政治家であり、参議院議員を2期務めた。彼のキャッチコピーには「地球人・未来人・片上公人」があり、政治活動を通じて広く知られていた。

来歴

片上公人は、兵庫県神戸市に生まれ、神戸大学の経済学部を卒業した。卒業後、神戸市の職員としてキャリアをスタートさせ、その後は創価学会の地元役員や聖教新聞の記者としての活動を経て、1986年に公明党の推薦を受けて第14回参議院議員通常選挙に出馬。兵庫県選挙区から当選を果たし、1992年の選挙でも再選を勝ち取った。

セクハラ問題

1995年に、片上は女性秘書に対するセクハラの告訴を受ける。この事件は、片上自身の主張とは裏腹に、国会内外で大きな波紋を広げることになった。自民党や日本社会党、新党さきがけ、日本共産党の女性議員たちは、超党派で片上の議員辞職を求める声明を発表。彼女たちは国会での事実調査を強く求めた。片上は「事実無根」と主張したが、彼が本会議で発言した際、多くの女性議員が抗議のために一斉に退席するなど、事態は深刻化した。

1997年12月24日、東京地裁は片上に対して敗訴の判決を下した。この判決では、告訴内容が真実であると認定され、具体的なセクハラ行為が詳細に記述された。事件を受け、公明党の代表である藤井富雄は片上に離党を促し、彼が離党しなければ除名や離党勧告を行う意向を示した。1998年の初めには片上は離党し、その後の選挙には出馬しないことを決断した。

その後、1998年8月25日には東京高裁が一審の判決を支持し、片上側の控訴を棄却。最終的に1999年2月9日には最高裁判所が上告を棄却し、片上の敗訴が確定した。

政治活動の終焉

このセクハラ問題により、片上の政治活動は大きな打撃を受けた。彼は2004年に無所属で第20回参議院議員通常選挙に出馬したが、わずか44345票を獲得したのみで、出馬した候補者の中で最下位となる結果に終わる。

死去

片上公人は2010年に死去した。彼の政治キャリアは、セクハラ問題を抱えたことで大きく影響を受けることとなり、日本の政治における重要な一幕の一つとして記憶されることだろう。彼の活動とその結末は、政治と倫理の関係を考える上でも重要な教訓を提供している。

参考資料

• - 片上公人後援会（2013年6月9日時点のアーカイブ）

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