片岡尚之

片岡尚之

1997年12月28日、北海道江別市に生まれた片岡尚之は、日本のプロゴルフ界で活躍する注目選手の一人です。父親がゴルフ関係の仕事をしていた影響を受け、わずか2歳でクラブを握り始めました。幼い頃からその才能は頭角を現し、小学校時代には「北海道小学生選手権」や「北海道ジュニア」といった主要な大会で幾度も優勝を飾っています。

アマチュア時代から頭角を現す

札幌光星高校に進学後も片岡の活躍は続きました。高校2年時である2014年には、「北海道アマチュアゴルフ選手権競技」で、16歳という大会史上最年少での優勝を成し遂げました。同年開催された「日本アマチュアゴルフ選手権競技」では、準々決勝で比嘉一貴選手に惜しくも1ダウンで敗れましたが、続く「日本ジュニアゴルフ選手権競技」の男子15～17歳の部では、通算11アンダーというスコアで北海道勢としては初の頂点に立ちました。また、札幌光星高校時代のクラスメイトには、現在千葉ロッテマリーンズでプレーする本前郁也投手がいました。

高校卒業後、2015年と2016年にはナショナルチームのメンバーとして選ばれ、国内外の様々な競技に出場しました。特に、2016年の「ノムラカップアジア太平洋チーム選手権」では、日本チームの一員として26年ぶりの優勝に貢献するなど、国際舞台でもその実力を発揮しました。

その後、ゴルフの名門である東北福祉大学に進学。大学在学中の2018年には「日本学生ゴルフ選手権競技」で3位タイに入るなど、大学ゴルフ界でも存在感を示しました。

プロ転向とツアーでの躍進

2019年、片岡はプロテストにあたるQT（クォリファイングトーナメント）に初めて挑戦し、ファイナルステージへの進出を決めた後にプロゴルファーとしての道を歩み始めました。

プロとして迎えた最初のシーズン（2020年）は、「日本オープンゴルフ選手権競技」での40位タイが最高順位となりました。しかし、前シーズンと統合された2020-21シーズンにおいて、その才能が開花します。プロ転向後4戦目となった、新規開催かつ初の選手会主催大会である「ジャパンプレーヤーズ選手権」では、最終日を首位と4打差の9位タイからスタート。ここから6バーディーを奪う猛追を見せ、通算15アンダーで2位タイの5選手に1打差をつける接戦を制し、待望のプロツアー初優勝を飾りました。

この初優勝を皮切りに、同年開催された「ブリヂストンオープンゴルフトーナメント」では初の最終日最終組でプレーしましたが、杉山知靖選手に競り負け、2位タイで大会を終えました。さらに、ホストプロとして臨んだ「ダンロップフェニックスオープントーナメント」でも、最終ホールまでもつれる激戦の末、チャン・キム選手に惜しくも及ばず2位タイという成績を残しました。

片岡尚之は、その安定したパッティング技術で知られています。2020-21シーズンには、ジャパンゴルフツアーの平均パット賞を初めて獲得。プロ入り後の4シーズンすべてで平均パット順位が4位以内に入っていることから、「パットの名手」としての評価を確立しています。

近年の動向

私生活では、2025年3月4日に自身のインスタグラムを通じて、前年に結婚し、2025年2月9日には第一子となる男の子が誕生したことを公表しました。

また、ツアーにおける記録も打ち立てています。2025年5月1日から開催された「中日クラウンズ」に出場したことで、史上3人目（記録としては4度目）となる連続出場100試合を達成しました。しかし、残念ながらこの大会は、2日目のスタート前に左膝の痛みを訴え、途中棄権することとなりました。

アマチュア時代からの輝かしい実績と、プロ転向後のツアー優勝、そしてパットの名手としての評価を持つ片岡尚之選手。私生活での新たな門出や記録達成と同時に負傷という出来事もありましたが、今後の更なる活躍から目が離せません。

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