片庭正雄

片庭 正雄

片庭 正雄（かたにわ まさお）は、1949年（昭和24年）5月12日に生まれた日本の政治家です。茨城県つくばみらい市の第2代および第3代市長を務め、2期にわたる市政運営を担いました。

現在のつくばみらい市域である茨城県筑波郡谷和原村に生まれ育ち、地元の教育機関で学びました。谷和原村立谷原小学校、同谷和原中学校を卒業後、茨城県立水海道第一高等学校を経て、千葉工業大学で高等教育を受けました。

大学卒業後、ロンシール工業株式会社での勤務経験があります。その後、政治の世界に進出し、衆議院議員および参議院議員を歴任した狩野明男氏のもとで、1982年4月から1992年5月までの約10年間にわたり秘書として政治活動の経験を積みました。この期間に培われた政治の知識と経験が、後の自身の政治キャリアの礎となりました。

秘書経験を経て、自ら公職に挑戦する道を選びました。1998年7月12日に投開票された第18回参議院議員通常選挙において、茨城県選挙区から青年自由党の公認候補として立候補しましたが、当選には至りませんでした。

その後、地元である谷和原村での活動に注力するようになります。2003年12月、水海道市（当時）などとの合併を巡る議論が最大の争点となった谷和原村長選挙に立候補しました。この選挙では、現職であった鈴木亮寛氏（後に自由民主党所属の茨城県議会議員となる）に大差で敗れる結果となりました。

2006年3月27日、筑波郡伊奈町と谷和原村が合併し、つくばみらい市として新たなスタートを切りました。これに伴い、同年5月14日に行われたつくばみらい市の初代市長選挙に無所属で挑戦しましたが、再び落選という結果に終わりました。

しかし、片庭氏は政治への情熱を失うことなく、再度市長の座を目指します。2010年4月25日に実施されたつくばみらい市長選挙に再び立候補し、激戦を制して初当選を果たしました。同年5月14日には、つくばみらい市の第2代市長として正式に就任しました。

市長就任後の片庭氏は、合併により誕生した新しい市の運営に尽力しました。行政サービスの統合や地域の活性化に取り組み、市民生活の向上を目指しました。2014年4月に行われた市長選挙では、自由民主党および公明党の推薦を受けて立候補し、再選を果たしました。これにより、2期目の市政を担うこととなりました。

2期8年にわたりつくばみらい市政を率いた片庭氏でしたが、3期目を目指した2018年4月の市長選挙では、前茨城県議会議員であった鈴木亮寛氏らの支援を受けた前つくばみらい市議会議員の小田川浩氏との選挙戦に臨みましたが、惜しくも敗れ、市長の職を退くこととなりました。

公職を退いた後も、地域社会への貢献が認められています。2023年（令和5年）春には、これまでの政治活動や市政運営における長年の功績に対し、旭日双光章が授与されました。

片庭正雄氏は、地元のために尽くすことを志し、幾度かの選挙での挑戦と挫折を乗り越え、つくばみらい市の市長として2期8年の間、市政の発展に貢献した人物です。そのキャリアは、地方政治における粘り強い活動と、地域社会への深い関わりを示すものと言えます。

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