特別会

特別会の概要

特別会（とくべつかい）は、日本の国会の機関の一つであり、衆議院の解散後に行われる特別な会期を指します。この特別会は、日本国憲法第54条第1項に基づいて、衆議院議員総選挙から30日以内に召集されることが義務付けられています。このため、特別会は一般的には特別国会とも呼ばれ、国政において重要な役割を果たします。

特別会と臨時会の違い

特別会は、衆議院の解散によって行われる総選挙の後に開催されるのに対し、衆議院議員の任期満了による総選挙には臨時会が開かれます。この仕組みは、国会法第2条の3第1項によって明確に定義されています。特別会は内閣総理大臣の指名を行うなど、国会の重要な議事が行われる場所となりますが、臨時会との間には名称の違いはあるものの、実質的な手続きにはあまり強い違いはありません。

特別会の法的根拠

特別会に関する法的な基礎は、日本国憲法と国会法にあります。日本国憲法は、常会、臨時会、特別会のいずれも制度についての規定を設けていて、特別会に関しては憲法には明記されていませんが、国会法によって特別会が「日本国憲法第54条により召集された国会」であると定義されています。このことから、特別会は国会の重要な構成要素となっています。

内閣総理大臣指名選挙

特別会において最初に行われる重要な手続きは、内閣総理大臣の指名選挙です。日本国憲法第70条により、総選挙の後に国会が召集される場合、内閣は総辞職をしなければならず、これに続いて国会において内閣総理大臣を選出することが求められます。この指名選挙は、内閣総理大臣がいない状態が続くことが国政に及ぼす影響を考慮し、最優先で行われる必要があります。

議院運営における手続き

特別会の開催にあたっては、議席の指定、議長と副議長の選挙など、規定の手続きが行われます。衆議院の場合、衆議院の解散によって議長や副議長の役職が空席となります。そのため、特別会召集当日の議事日程には、これらの選挙が含まれ、その後に内閣総理大臣の指名に移るのが通例です。

特別会の会期

特別会の会期は、通常非常に短く、場合によっては数日で終了することもありますが、重要法案が審議される場合は、会期を長く設けることがあります。また、その会期は両議院の議決によって決定されるため、異なる意見がある場合には下院の決定が優先されます。特別会と常会の開催時期が重なる場合には、併せて召集されることもできるとされていますが、これまでのところその適用例は確認されていません。

過去の特別会の記録

特別会の会期に関する興味深い記録として、最長の会期は第71回国会の280日であった一方、最短は第148回国会、第182回国会、第188回国会と第206回国会での3日間という結果です。これにより、特別会が果たす役割や重要性が理解されることでしょう。

特別会は、日本の政治において重要な位置を占めており、議会の運営や内閣の構成に大きな影響を与えるため、その運営と決定は国民にとっても非常に注目すべき事項となっています。

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